NTTデータグループは、グローバルバンキング調査レポート「デジタルに関する展望:メインフレームからAI駆動型のクラウドインフラへ移行する金融機関」を発表した。
調査概要
- 調査対象国:米国、英国、日本、ドイツ、スペイン、メキシコ、ブラジル
- 有効回答数:650
- 回答組織の範囲:多国籍銀行から地方の金融機関まで、年間売上高100億米ドル以上の組織
- 回答者の専門分野:IT、業務、イノベーション、戦略など
- 調査期間:2023年8月から9月まで
生成AIについての質問では、金融機関の意思決定者の63%が金融業務関連のアプリケーションのクラウド移行を生成AIが促進すると認めていることがわかったという。また、91%がAIとクラウドへの取り組みは経営層の支持を得ていると回答し、戦略的優先度の高さが示されているとした。
一方で、80%は生成AIを導入するための戦略的枠組みがないと回答。生成AIの実用化については、金融機関の45%は既に生成AI技術を技術スタックに組み込んでおり、他30%は検討の初期段階にあるとした。
クラウド移行については、回答者の36%がその理由として柔軟性と拡張性を挙げたという。また、日本は金融機関のクラウド化において保守的な傾向が見られ、プライベートクラウドやオンプレミスとのハイブリッドを活用している企業が56%にのぼったとしている(世界平均:38%)。
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