リブ・コンサルティングは、年間売上高1000億円以上の企業における課長職以上を対象とした「生成AIに関する実態調査」のアンケート結果を発表した。
調査概要
- 調査方法:インターネット調査
- 調査時期:2024年2月19~22日
- 調査対象:年間売上高1000億円以上の企業の課長職以上
- 調査対象者数:504名
生成AIの利用状況
「ChatGPT」など生成AIを業務で「頻繁に(ほぼ毎日)利用(11%)」「たまに(週数回程度)利用(31%)」と日常利用している層は42%となり、まったく利用していない層は55%となった。
部門/業界ごとの利用状況
部門によって生成AIの使用頻度に差があり、週数回以上の利用が多い部門順に人事部門(76%)、システム部門(63%)、企画部門(53%)、経営層(50%)となっている。
また、業界によっても生成AIの使用頻度に差があり、IT・通信・メディア(57%)、商社(50%)となっており、その他の業界はまだまだ活用が進んでいないという。
生成AI活用による成果
所属する部門・会社において「業務において大きな成果があった(3%)」「業務において成果があった(20%)」と生成AIの成果を23%が実感している。特に資料などの要約や調査およびデータの収集に活用されている。
生成AIの導入ハードル
生成AIの導入ハードルの一要因として、「使用方法のノウハウが不足している(43%)」ことが読み取れる。生成AIの普及が進み、専門家だけでなく幅広い層が生成AIに触れることができるようになった一方で、ユーザー側にはこれまで以上にAIリテラシーが求められるという。
所属する部門・会社の業務と今後の生成AIの関係
所属する部門・会社の業務と今後の生成AIの関係について「自分の業務に大きなプラスの影響を与える(12%)」「自分の業務にプラスの影響を与える(52%)」とプラスの影響があると捉えている層は64%だった。
また現在利用している層のみに絞ると、「自分の業務に大きなプラスの影響を与える(18%)」と全体より6%多く、「自分の業務にプラスの影響を与える(66%)」で全体より14%多い結果となり、プラスの影響があると捉えている層は84%となった。
生成AIの導入に係る教育
生成AI導入に係る教育を行っている割合は「既に生成AIに係る教育を実施しており、効果を確認できている(9%)」「既に生成AIに係る教育を実施しているが、まだ効果を確認できていない(20%)」で29%だった。利用層においては既に5割超が教育を実施しており、利用から成果に移行する段階に達するまで教育が必要だという。
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