Qlikは2024年11月19日、「Qlik Answers」日本語版の一般提供開始を発表した。同ソリューションの英語版は、2024年7月より提供開始されていた。今回発表されたものは、日本のクラウドリージョン向けにカスタマイズされているとのことだ。
CEOのマイク・カポネ(Mike Capone)氏は同ソリューションについて、「生成AIの力により、自然言語で『非構造化データ』を引き出し、活用可能な形にできる」と説明する。ユーザーのプライベートなデータソースからパーソナライズされた回答を提供し、即座にインサイトを得られるとしている。
Forresterが2023年10月に発表したレポートによれば、世界に存在するデータのうち、約80%は非構造化データだとされている。これをいかに活用するかが企業の競争力を左右するが、安全に活用できる環境を作り上げるのが非常に難しい。Qlik Answersは、この課題を解決するソリューションだという。
また、非構造化データの価値を引き出せるだけでなく、「特定のプラットフォームに依存しない」環境を実現できる点も強みだとカポネ氏。あくまでも「データを活用できるように支援する」ことがQlikの使命であり、そのためのソリューションを展開する姿勢が同社の独自性・優位性だと話した。
Qlik Answersの利用には、一定の質問数までは固定費用で、それ以上は追加のライセンスが必要となる。プレビルドのコネクタも同時に提供され、Microsoftなど外部のドライブに入っているデータにもアクセスできるとのことだ。Qlikが従来より提供しているデータ統合化支援と併せて導入することが可能だとしている。
Qlik独自のLLMとパブリックのLLMを組み合わせて搭載しているが、顧客データを守り、ユーザーのデータ主権を担保する意図から、GPTのような誰でも使えるようなLLMは採用されていないという。AIの学習に長い時間を要することはなく、3時間ほどのインストールを経れば、データソースにつなげてすぐに使用可能とのことだ。
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