必要な時に必要な部数だけを印刷するオンデマンド印刷、POD(Print On Demand)。近年のデジタル印刷機(POD対応機)の印刷品質の向上に伴い、拡大を続けている。
本調査レポートは、POD用途を想定した出力機器を製造・販売する企業14社、機器を使用する印刷企業4社を対象に行われた。POD対応機(デジタル印刷機)の市場規模と市場展望、参入企業各社のPODビジネス戦略を調査分析し、POD対応機(デジタル印刷機)の特長を活かしたトランスプロモの展開状況、Web活用によるワークフローを効率化したWeb to Printの展開状況、更にWeb to Printのいちサービスであるフォトブック市場は成長サービスとなるか等、話題となっているビジネス展開状況の実態がレポートされている。
調査結果サマリーによれば、2008年度のデジタル印刷機(商業用及びトランザクション用途の無版デジタル印刷機)の出荷台数は4,437台(前年度比98.5%)となった。また、出荷台数ベースで市場の大半を占めるMFP(Multi-Function Printer)メーカは、得意分野である官公庁や大企業の集中コピー室などの“企業内印刷”を主戦場に据えており、2009年度は4,581台(前年度比103.2%)と見込んでいる。
矢野経済研究所では、「景気の動向に予断を許さない状況が続いている」としつつも、2012年度の出荷台数は6,483台と予測している。また、こうした成長を継続する為には機器ユーザや印刷物の発注者に対する説得力のあるソリューション提案が必要不可欠であるとみている。
【関連URL】
・2009 POD市場の実態と展望
http://www.yano.co.jp/market_reports/C51116400