Babel Streetは、2026年の戦略的ロードマップを発表し、「Agentic Risk Intelligence(エージェント型リスクインテリジェンス)」へ本格的に移行する方針を明らかにした。
同社は、経営体制の強化と市場環境の急速な変化を背景に、目的に基づいてAIエージェントが複雑なインテリジェンスワークフローを実行するシステムを通じて、業界を次の段階へと前進させる取り組みを進めているという。このアプローチでは、AIが高度な調査・分析業務を担う一方で、その判断や分析は、検証可能な証拠と人の判断に基づいて行われることを前提にしているとのことだ。
同社のCEO ベンジー・ハッチンソン氏は次のように述べている。
「静的なリスクインテリジェンスの時代は、すでに終わりを迎えました。これからは、見落とされがちなリスクの兆候を捉え、リスクが現実化する前に行動できる組織にこそ、未来があります。私たちはエージェント型AIの活用により、グローバルインテリジェンスのスピード、深さ、そして信頼性を根本から変革します。これにより、アナリストやオペレーターは、これまで見えていなかった関連性を明らかにし、証拠に裏付けられた結論を現代のリスク環境に見合うスピードとスケールで導き出せるようになります」
世界のインテリジェンス環境は本質的な転換期を迎えているという。脅威アクターは公開情報(PAI)を悪用し、合成メディアや自動化された偽情報を大量に拡散している。従来の調査方法やプラットフォームでは対応しきれず、拡大するインテリジェンス格差を埋めるAIシステムへのニーズが急速に高まっているとのことだ。
Babel Streetの「AI-as-a-Worker(業務を担う「働くAI」)」アプローチにより、アナリストはAIエージェントに指示を与え、複雑なインテリジェンスワークフローを高速に実行できるという。システムが膨大なデータセットを分析し、エンティティの抽出、リスクの検知、インテリジェンスの構築を自動で行うとのことだ。同時に、アナリストは完全なトレーサビリティのもと、分析プロセス全体を把握可能に。すべての分析結果は、明確な引用元およびソース情報とともに提供されるため、結果の検証や再現が可能で、重要な意思決定においても安心して活用できると述べている。
Babel Streetの優位性は、“Data Dominance(データ支配力)”にあるという。これは同社が培ってきた膨大な公開情報をつなぎ合わせ、その背景や関係性が理解できるインテリジェンスへと変換する能力を指す。この基盤により、アナリストやAIエージェントは、断片化された情報の中から隠れた関係性やネットワークを明らかにすることが可能だとしている。
また、同社はAI同士が連携するエージェント間の相互運用性を通じて、インテリジェンスの自動化を可能にしているという。この機能により、外部のAIシステムはBabel Streetのプラットフォームと安全に連携し、調査を高度化、身元の特定、Data Dominanceを活用したインテリジェンスシグナルの抽出が可能になるとのことだ。
加えて今春より、Babel Streetはエージェント型ワークフローの提供を開始するという。これによりアナリストは、調査、エンティティの特定、シグナル分析といったタスクをAIエージェントに直接割り当てることが可能になるとしている。プラットフォームは、検証可能な証拠に基づく構造化された知見を、明確な引用元および情報ソースとともに提供するという。これにより、信頼性、監査可能性、ミッションとの整合性が確保されると述べている。これらのワークフローは、ベンダー審査、身元調査、グローバル脅威インテリジェンスなど、スピード、精度、証拠に基づく結論が不可欠な重要任務を支援するという。
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