2026年6月17日、ガートナージャパン(以下、Gartner)は、内製化は「コスト削減」ではなく変化の時代を勝ち抜くための「スピード」と「知見の社内蓄積」を目的に進めるべきとの見解を発表した。
同社が日本国内で2025年に実施した調査では、54.5%の企業がITの内製化に踏み切る目的として「コスト削減」を挙げている。しかしGartnerは、内製化をコスト削減策として位置付けるべきではなく、評価軸を「ビジネス要求を反映するまでのリードタイム短縮」と「設計判断や変更影響に関する知見の社内蓄積」へ移すべきだと指摘する。
出典:Gartner(2026年6月)
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Gartnerは、内製化を成功させるための3つのステップとして、(1)現状を分析して内製能力を把握する、(2)スモール・スタートで知見を蓄積する、(3)組織全体へ定着させて仕組み化する、というアプローチを示している。
人材不足が深刻化する日本市場では、内製化はIT部門だけで完結するテーマではない。業務知識を持つ人材や市民開発者を戦力化する選択肢も考えられるという。同社の国内調査では、2027年までにローコード/ノーコード(LCNC)ツールの導入を検討している企業は92%に上り、非IT人材を巻き込んだ開発体制への関心が高まっている。一方で、LCNCの導入は業務部門への丸投げを意味するものではなく、アプリ台帳の整備、承認プロセス、定期的な棚卸しなど、IT部門によるガバナンスとライフサイクル管理が不可欠とのことだ。
Gartnerは、外部パートナーの役割も再定義する必要があると見ている。従来のように工程単位で成果物責任を委ねるのではなく、自社が定義したプロセスと意思決定の枠組みの中で設計補完、実装支援、レビューなどを担う「伴走者」として位置付けることが望まれるとのことだ。その上で、各プロジェクトで得た成功・失敗の知見を「標準の型」として形式知化し、継続的に見直し、アップデートしていくことが、内製化を一過性の取り組みで終わらせないカギだとしている。
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