塩尻市では、住民に塩尻IDを付与し、従来は紙で住民に配布していた市役所からのお知らせ情報などを、スマートフォンの画面に電子データとして配信する住民ポータルサイトや、土石流情報や水位情報などの減災情報、地域児童見守り情報の提供をサービスとして展開している。
しかし、高齢者世代にはIT利用サービスの認証が障害となって、利用が進まないという課題を抱えていたという。
そこで、高齢者本人以外の親族が、普段使い慣れているSNSアカウントから塩尻市の各種サービスへアクセスを可能にすることで、高齢化社会におけるICTの利活用促進と高齢者へのサポートを実現するために、ID連携ソフトウェア「PingFederate」を採用した。
「PingFederate」の導入により、親族は、予め高齢者本人が自身の塩尻IDと親族のSNSアカウント(普段使い慣れているID)の紐づけを行うことで、高齢者の塩尻IDでログインできる塩尻市の各種サービスにシングルサインオンで利用できる仕組みを確立した。
それによって、塩尻IDを持つ親から許可を得た息子が東京からフェイスブックのIDを使って安全にID認証連携し、塩尻市の住民サービスを利用することで、親の状態を確認したり、親に必要なサービスを代理登録したりすることが可能になったという。
今後、塩尻市は、ID認証連携によって住民がサービスを無理なく享受できる基盤を、新しいサービスの開発に応用していくとともに、他自治体へノウハウを展開していくことを計画しているとしている。
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