日立金属は、今後の持続的成長に向けて、グローバル展開を加速させるとともに、事業運営をサポートするIT基盤の強化を推進するなかで、効率的にデータベースサーバーの統合を進められることや短期間で設計・構築できる点を評価し、「Oracle Exadata」の採用を決定したという。
日立金属では、「Oracle Exadata」の事前評価を通じて、既存サーバーからの移行の容易性や、サーバー統合の効果、信頼性の向上について検証した。
移行の容易性については、従来使用していた古いバージョンから「Oracle Exadata」へバージョンアップ移行し、移行容易性と性能面の評価を行った結果、プログラム変更なしでレスポンスの20~30%向上し、データ量が多くなる実績ログ系のテーブルにはデータ圧縮技術を適用することでデータ容量を10分の1に削減可能で、レスポンス性能が最大120倍になることを確認したという。
また、「Oracle Exadata」は、ハードウェアとソフトウェアが連携して稼働するよう設計されたエンジニアド・システムであるため、設計・導入期間を当初想定の3分の2に短縮できる点も評価されたとしている。
サーバー統合については、「Oracle Exadata」の性能とデータ圧縮機能により効率的なサーバーリソース統合が可能な点と、リソース管理機能により安定運用が可能となる点を評価。
各種業務システムを安定して稼働、運用するためには、各システムのリソースを効率よく制御できることが重要になるため、「Oracle Exadata」ではCPUだけでなくストレージI/Oまでも制御が可能であり、システム統合をする上で大きなメリットとなると判断したという。
信頼性向上のためには、データベースをクラスタ化する「Oracle Real Application Clusters」やストレージの仮想化を行う「Automatic Storage Management」を採用し、高可用性を確保した。
そのため、ハードウェア障害発生時や保守作業時にサーバーの1台が停止しても、ユーザーは継続してシステムを利用できるという可用性向上により、流通顧客へのサービス向上に有効なだけでなく、24時間365日安定稼働が求められるグローバル生産・供給体制を支えるIT基盤が整備されたとしている。
事業継続性では、高可用性、データ保護および障害時の復旧を支援する「Oracle Data Guard」を採用し、ほぼリアルタイムでのバックアップを遠隔地で行うことが可能になったという。