日本ユニシスは29日、中小規模システム開発向けのOSSフレームワークMaia(マイア)の機能を拡充した「Maia 2.0」の提供を同日より開始した。
Maiaは、Spring FrameworkやStrutsなどを中核に、業務システムを構築する上で必要とされる機能を追加したJavaシステム開発の基盤で、同社のシステム開発ノウハウの集大成ともいうべき製品。近年は、エンタープライズ領域でのOSS利用が拡大しており、同社が提供するMaiaも適用が増加しているという。今回のバージョンアップでは、実際の適用に基づいて得られた知財のフィードバックを行なった。
新バージョンでは、構成コンポーネントに「バッチ基盤」「非同期基盤」「帳票基盤」の3つの機能を追加したほか、データアクセス機能も拡充した。新規追加機能は、すでに提供済みのコンポーネントと連携して稼働するため、業務システムが必要とする機能を網羅し、システム全体をサポートすることが可能となったという。その他、設計書テンプレートやコードジェネレータの新規提供と、解説ドキュメントの充実化も図っており、さらなるシステム開発の生産性向上、品質向上を実現できるとしている。
「Maia 2.0」の新規追加機能と主な特徴は、以下のとおり。
システム全体をサポートするための機能を追加
- バッチ基盤
バッチ処理の実行を制御する機能
- 非同期基盤
ビジネスロジックを非同期に呼び出す機能
- 帳票基盤
帳票作成・出力機能
- データアクセス機能
Maia独自のデータアクセス機能(DAO:Data Access Object)
システム開発の生産性と品質を向上させる支援ツールを提供
- コードジェネレータ
アプリケーションの一部となるコードやアプリケーションの動作に必要な設定ファイルを自動生成するツール
- 設計書テンプレート
Maiaフレームワークを前提とした設計書の雛形
- 解説ドキュメント
Maiaフレームワークを前提とした開発手順や利用ガイド
AtlasBaseRの一部として、システム構築サービスを提供
Maiaはユニシスグループのオープン系システム基盤AtlasBaseの一部として提供する。これにより、顧客業務のシステムを支えるハードウェア、ソフトウェアからアプリケーション開発基盤まで、一体化したサービスを提供することが可能となる。
同社は、本製品および関連サービスを合わせて、5年間で約200億円の売り上げを見込んでいる。