「Integrated Classification Engine」は、個人識別情報(PII)を認識するパターン、GDPR、HIPAAをはじめとするグローバル規制に対応するポリシー、高リスクのキーワードを識別する辞書などを備えており、データをすばやくスキャンしてタグ付けして可視化する。これにより企業は、データの所在場所を問わず、データ資産全体にわたって、機密情報やリスクのある情報を適切に管理・保護することが可能になるという。
「Integrated Classification Engine」を搭載した「Data Insight 6.0」および「Enterprise Vault 12.2」に続き、データ保護、ストレージなどの製品ポートフォリオに「Integrated Classification Engine」を順次搭載していく予定。
GDPRなど各国のデータ保護要件に準拠する分類技術「Integrated Classification Engine」
「Integrated Classification Engine」には、まもなく実施されるEUのGDPR(一般データ保護規則)のような、世界中の厳しいデータ保護要件に準拠できるようにする新機能が導入されている。具体的には、企業のデータ環境全体から個人情報の位置を特定し、そのデータを適切に保持または削除するための操作を促すことができるという。
「Integrated Classification Engine」では、クレジットカード番号やパスポート番号といった、個人識別情報を認識するパターンが100以上も事前設定されている。また、GDPR、HIPAA、サーベンスオクスリー(SOX)法などのグローバル規制に対応するポリシーも60種類以上が事前搭載されているため、コンプライアンス対応が迅速に行える。その他、不適切さを示唆する高リスクのキーワードを識別する辞書や、誤検知を最小限に抑える信頼性評価ツールや品質保証ツールといった機能を備えている。
データガバナンス製品「Veritas Data Insight 6.0」
「Data Insight 6.0」は、コンテンツ分類、メタデータ分析、ユーザーの行動からの洞察を統合して、攻撃者や悪質な活動の可能性をすばやく特定する。「Data Insight」独自の「ユーザーリスクスコア」は防御の最前線として機能することになり、疑わしい活動を識別し、修正作業を開始して、機密ファイルを保護する。
「Data Insight 6.0」は、ユーザーリスクスコアとその他のファイル属性を組み込んだ深層学習技術を備えており、企業内で最もリスクの高いファイルを探し出し、次にとるべき推奨ステップを提示する。「Integrated Classification Engine」のファイルスキャン方法に対して人工知能に基づく優先順位を付けることで、ペタバイト単位のデータを迅速に処理して、データの最もダークな部分でも可視化できるという。
アーカイブ製品「Veritas Enterprise Vault 12.2」
「Enterprise Vault 12.2」を使用する管理者は、「Integrated Classification Engine」が提供する一貫したパターンとポリシーに基づいてすべての既存コンテンツを再分類し、アーカイブにインテリジェンスを付加できる。分類タグと保持ポリシーの整合が確保されるため、すべての重要データが適切に管理されるとともに、不要なデータは通常の運用処理の中で削除できる。
分類機能が強化されたことで、分類タグを使用したコンテンツの検索が容易になり、コンプライアンス規制に準拠するための開示または情報要求への対応プロセスが効率化されるため、調査時間の短縮が可能になるという。