SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

DB Press

IBM Think 2019が開幕、クラウドはハイブリッドクラウド、マルチクラウドの第二章に入った


 2019年2月12日、昨年までは米国ラスベガスで開催していたIBMの年次カンファレンス「IBM Think 2019」が、リニューアルした米国サンフランシスコ モスコーン・コンベンションセンターで開幕した。今回のイベントでは、マルチクラウド、ハイブリッドクラウドが大きな話題だ。またAIを本格的にエンタープライズビジネスの中で活用することにも、フォーカスが当たっている。

クラウドの第二章が始まった

IBM Chairman President CEO ジニー・ロメッティ氏
IBM Chairman President CEO ジニー・ロメッティ氏

 「企業が競争優位性を得るためにはデータが鍵になります」と語るのは、基調講演に登壇したIBM Chairman PresidentでCEOのジニー・ロメッティ氏だ。またクラウドについては第二章が始まり、マルチクラウド、ハイブリッドクラウド時代の始まりに立っている状況だと主張する。この新しいクラウドの時代に必要となるのが信頼性だ。信頼性の高いクラウド環境をIBMでは責任を持って提供していく。

 既存の基幹系システムで動いているようなアプリケーションは、このクラウドの第二章の中でクラウド化していくことになる。それらはミッションクリティカルなアプリケーションであり、結果的には全てをパブリッククラウドに移行するのではなく多くの企業はハイブリッドクラウドの形で運用するようになる。

 「そういったアプリケーションの40%はプライベートクラウドに置き、残り60%はパブリッククラウドに置くことになるでしょう。つまり第二章のクラウドは、ハイブリッドクラウドでありその上でマルチクラウドになるのです」とロメッティ氏。実際、欧州などでは多くの銀行がIBMのプライベートクラウドをミッションクリティカルなシステムのために使うようになっているという。

 さらにクラウドについては、ハイブリッドであることだけでなくオープンであることも重要となる。このことが、IBMがRed Hatの買収を決めた理由でもある。Red HatのCEO ジム・ホワイトハースト氏によれば、ユーザーが主導する形でイノベーションが起きている。Googleなどの超大型のデータセンターでデータ処理していたところから、副産物としてさまざまなオープンソース・ソフトウェアが生まれている。それをRed Hatではエンタープライズ向けにして提供している。Kubernetesもそんな副産物の1つだ。

Red Hat CEO ジム・ホワイトハースト氏
Red Hat CEO ジム・ホワイトハースト氏とロメッティ氏

 Kubernetesは、オープンソースになってからも素晴らしい開発が続いている。かつてはステートフルなアプリケーションは載せられなかったが、今はそれも可能となっている。とはいえ、現状では全てのアプリケーションがKubernetesに載るわけではなく、10%位のものはまだ載っていない。これに対して一貫した形のセキュリティ対策を行うことで、IBMとしては残りの載せられない10%のギャップを埋めていくとロメッティ氏。ホワイトハースト氏も、今後はミッションクリティカルのものをコンテナやKubernetesでどう利用していくかが鍵となると語る。これを実現する将来の部分を、IBMとRed Hatでは一緒に行っていく。

次のページ
対応しているのが人かWatsonなのかが分からない

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
DB Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/11717 2019/02/14 14:47

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング