SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Security Online Day 2025 春の陣(開催予定)

2025年3月18日(火)オンライン開催

Enterprise IT Women's Forum

2025年1月31日(金)17:00~20:30 ホテル雅叙園東京にて開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

EnterpriseZine Press

レッドハット望月社長が戦略を語る「OpenShiftでコンテナ活用企業を倍増させる」


 6月23日、レッドハットは今年度の事業戦略を発表。RHEL、OpenShift、Ansibleなどに牽引され堅調な成長を遂げた今四半期の成長をバネに大幅な人員強化とパートナー拡大に乗り出す。オープンハイブリッドクラウド戦略をさらに進めると語り、アクセンチュア、NTTデータ、NRIとの協業を発表した。

RHEL、OpenShift、IBMとの協業で成長が加速化

レッドハット株式会社 代表取締役社長 望月弘一氏
レッドハット株式会社 代表取締役社長 望月 弘一氏

 はじめに望月社長は2019年3月から2020年3月までの業績を報告した。Red Hatの直近の四半期の勢いは継続し、売上は24%増で好調な受注残を示している。なかでもこの売上を牽引しているのはRHEL(レル:Red Hat Enterprise Linux)だ。エンタープライズのリナックスとしてミッションクリティカルであることが実証され、2桁成長を続けている。

 そしてもうひとつの牽引役がアプリケーション開発/先進テクノロジー分野だ。OpenShiftとAnsibleによって約40%の増加となっている。

 そしてIBMの買収による協業の成果も顕著に現れ、コンテナ分野が勢いづいている。IBMの営業力や業界別のソリューションの実績をバネに、大規模な契約数は前期から増加し前年同期比50%増という結果になり、過去最大規模の契約数を締結した。IBMとRed Hatのパートナリングによるコンテナプラットフォームが市場で注目されてきたことから、両社のコンテナソリューションを導入する企業は2,200を超えたという。

 こうしたRed Hatのオープンハイブリッドクラウド戦略とは、「ハイブリッドクラウド基盤」「クラウドネイティブアプリケーション開発」「オートメーション管理」の3分野となり、これに加えて顧客の人材やカルチャーの変革までを提供するところまで拡大している。

 「2020年度はこの方向で、国内のパートナーや営業力を拡大する」と、望月社長は語る。その自信の背景にあるのは、ブームともいえるコンテナへの市場の期待の高まりだ。現在では、62%の企業がハイブリッドクラウド、マルチクラウドを採用しており、80%の企業がコンテナの導入に積極的という結果がRed Hatのサーベイで公開されている。

 Red Hatはコンテナを企業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)の主要テクノロジーとみなし、レガシーなアプリケーションや、オンプレミスのシステムにも。コンテナを適用することでモダナイゼーションを進めていく。

 エッジからコア、プライベートクラウドまでに一貫性を持たせるとともに、SAP HANAやIBM Zなどの新しいワークロードへの対応、物理領域、仮想領域、プライベートまですべての環境でのインフラをモダナイゼーションで推進するという戦略である。

 とりわけマネージドサービスについては、従来ユーザー企業が自身でおこなってきたクラウドやオンプレミスにまたがる運用を「Management as a Service」として展開していく。

 「Red Hatがこの5年間で積み上げてきたコンテナの知見と、OpenShiftによって今年度は日本国内においてコンテナの導入企業の数を倍増させる。また企業数だけではなく一企業におけるコンテナのユーザー数を増やすことにも注力する」と望月社長は自信を見せた。

OpenShift拡大のための戦略パートナーを発表

 Red HatのOpenShiftの新規採用企業は拡大しており、新規採用として公開できる企業として、KDDI、ソフトバンク、TOKAIホールディングス、NEC、コープ共済、ベネフィット・ワンの名前が挙げられた。

 みずほ情報総研は、同社のプライベートクラウド基盤、「みずほクラウド(IA)」にRed HatのAnsible Automation Platformを採用。これまで複数人のエンジニアの手作業に依存していたプライベートクラウドのハードウェアリソースをセットアップする作業を自動化し、6週間程度を要していた作業期間を最短3日程度まで短縮し、78%の作業工数削減に成功した。

 またコープ共済連は、同連合会のWebシステム「共済マイページ」に、OpenShiftを採用した。アプリケーション開発とサービス提供を迅速化させ、サービス需要に対応したリソースの増減によりコストを削減したという。

次のページ
アクセンチュア、NTTデータ、NRIとのパートナー戦略

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
EnterpriseZine Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

京部康男 (編集部)(キョウベヤスオ)

ライター兼エディター。翔泳社EnterpriseZineには業務委託として関わる。翔泳社在籍時には各種イベントの立ち上げやメディア、書籍、イベントに関わってきた。現在はフリーランスとして、エンタープライズIT、行政情報IT関連、企業のWeb記事作成、企業出版支援などを行う。Mail : k...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/13134 2020/06/24 14:57

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング