日本電気(NEC)は、企業・団体におけるモダナイゼーションの推進に向けて、メインフレーム「ACOSシリーズ」を強化する。汎用小型機「ACOS-2」製品のラインアップを拡充するとともに、クラウドサービス「ACOS-2プラットフォームサービス」と、既存の「ACOSシリーズ」とクラウド環境を連携する製品の提供を、7月3日から順次開始する。
ACOSプラットフォームの新製品である「i-PX7300RX」は、インテルXeonプロセッサを搭載し、前機種「i-PX7300GX」と比較してCPU性能を最大10%向上した。SSDの採用によってディスクI/O性能を前機種比で約2倍に、ユーザーディスクの搭載可能数を前機種比で約3倍の20台に高める。これにより、前機種と同等の信頼性を確保し、安定した運用稼働を実現する。
新OS「ACOS-2/MP R12.1」には、システム終了と連動し静止点を確保したバックアップ運用機能を追加した。さらに、紙帳票の電子化を容易に実現する機能をサポートしている。
新たに提供を開始する「ACOS-2プラットフォームサービス」は、NECのデータセンターにおいて「ACOS-2」のハードウェア・ソフトウェアのリソース相当をクラウドサービス(PaaS)として提供する。さらに、クラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」と連携し、バックアップ環境や運用監視サービスなども利用できる。
なお、現在提供中の中・大型汎用機「ACOS-4」相当の実行環境をクラウドサービスとして利用可能な「シェアードACOSサービス」も、引き続き提供していく。
そのほか、「ACOS-4」システムのモダナイゼーションを支援する製品として、クラウドをはじめとするオープン環境とACOS業務資産群との連携を容易にする「WebOTX OLF/TP Connect for Container」「ACOS Access Toolkit REST Web Services Option」も提供する。
「WebOTX OLF/TP Connect for Container」は、コンテナ実行環境から「ACOS-4」上のアプリケーションが簡単に呼び出せる。また、「ACOS Access Toolkit REST Web Services Option」は、「ACOS-4」上のデータにダイレクトにアクセスする機能を提供する。
税別価格は、「i-PX7300RX」が1308万円から(9月末提供開始)、「ACOS-2プラットフォームサービス」が月額50万円から(9月末提供開始)、「WebOTX OLF/TP Connect for Container」が100万円から(7月3日提供開始)、「ACOS Access Toolkit REST Web Services Option」が40万円から(12月中旬提供開始)。