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「SFUG CUP 2020」で語られたセールスフォース「定着化」のポイント

 Salesforceユーザ会は8月25、全国のSalesforceユーザーの活用事例を発表する年に一度のチャンピオンシップ「SFUG CUP 2020 決勝大会」を開催した。「定着化、技術、業務改善」という3つの観点から高い評価を獲得し、Salesforce全国活用チャンピオン大会の予選を勝ち抜いた事例として、ニューズピックス、クリエイトワン、アクシスコンサルティング、freee、コマツ産機、サトーの6社のスピーカーが、実践的なノウハウを発表し、ナレッジの共有がおこなわれた。

定着化・技術・業務改善の6つの事例とノウハウ公開

ニューズピックス:4年で12倍の売上成長を支えた基幹システム

 最初の登壇は、株式会社ニューズピックスの蒲原慎志さん。はじめに同社の7つのバリューを掲げた。「自由主義で行こう」「創造性がなければ意味がない」「ユーザーの理想から始める」「スピードで驚かす」「迷ったら挑戦する道を選ぶ」「渦中の友を助ける」「異能は才能」というものだ。

 経済メディアのNewsPicksは創業2年目の2016年の5月にSalesforceを導入した。「大企業向けでは?」「もっと会社が大きくなってからで良い」などの声を押し切って、「スケールできること」を決め手に導入し、その年の前年比165%の成長を支える力となったという。以来、社内のすべての業務のプロセスをオブジェクトとして定義し、Salesforce を中心とした基幹システムを構築した。

<p>蒲原慎志さんの発表資料より</p>

蒲原慎志さんの発表資料より

 営業・受注系のすべてのプロセスはSalesforceで管理している。とくに売上や発注面の両面でのシステムに入力されたデータを、財務会計システムにマッピングすることで、自動的に仕分けされる仕組みを作った。さらに、「受発注計上システム」と「決算/会計システム」「予実管理システム」の「基幹トライアングル」を構築し、財務会計と管理会計を連携させた。

 また記事制作などの業務もSalesforceを中心に進行させるようにした。反社チェックや与信管理などの定型業務はSalesforceとRPA(Robotic Crowd)を組み合わせることで自動化した。さらに、定着・活用のためのツールとして、入力支援(MashMatrix)、マニュアル作成(Teachme Biz)なども組み合わせて導入している。

 「チームのスタンスとしては、“人”に向き合い、“コト”によりそうこと。どんな“人”にどんな“コト”が必要かを考える」と蒲原さんはいう。

クリエイトワン:美容業界を変えるSalesforce活用

 次にクリエイトワン株式会社の金子侑樹さんが登壇。同社は、美容サロンへの美容商品卸販売やコンサルティング、マーケティングのアドバイスまでおこなっており、Salesforceを自社で活用するとともに全国90店の取引先にも利用してもらっているという。

 美容業界はそのおしゃれなイメージと裏腹に「超アナログ・サムライのような方たち」と金子さん。同社自身もSalesforce導入前は、売上管理は電卓とホワイトボード、顧客管理はExcelで「集計作業だけで半日潰れていた」という。

 自社で顧客カルテのシステムをつくると同時に、ヘアサロンむけのサロンポータルを構築。データを使ってサロン向けの支援サービスをはじめた。それぞれのサロンの店主が勘に頼っていた家賃や売上、人件費、広告などの情報交換のプラットフォームへと成長し、全国の他店との比較や分析が出来るようになり、サロンの経営意識も変わったという。それにより同社の売上は3倍となり、サロンの店舗数も4.5倍になったという。

<p>金子侑樹さんの発表資料より</p>

金子侑樹さんの発表資料より

 定着化については苦労もあったという。ヘアサロンにSalesforceへの入力を頼んでもスマホ、パソコンの入力すらできない状況で、一人ひとりに説明する日々が続いた。解決となったのは、アナリティクスで売上予測や時間単価を見える化し、その画面を見せたことだ。

「メリットや使い方を理解してもらうまで説明すること、成功体験を作ること」と金子氏は語る。

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アクシスコンサルティング:Salesforceの社内活用を推進し成長を加速

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この記事の著者

京部康男 (編集部)(キョウベヤスオ)

翔泳社 メディア事業部。同志社大学卒業後、人材採用PR会社に就職後1994年から翔泳社に参加。以後、翔泳社の各種イベントの立ち上げやメディア、書籍、イベントに関わってきた。現在は、嘱託社員の立場でEnterpriseZineをメインに取材・編集・書籍などのコンテンツ制作に携わる。 趣味:アコギ、映画鑑賞。...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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