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トレンドマイクロ、CCoEを設立 インターポールとの連携など国内外のサイバー捜査員に対する教育も

 トレンドマイクロは、セキュリティイノベーションを推進する組織「Cybersecurity Center of Excellence」を2021年1月に新設することを発表した。

 Cybersecurity Center of Excellenceは、製品・サービスの安全性を評価する「トランスペアレンシー・センター」、日本国内の法人組織を狙う高度なサイバー攻撃などに関する情報を発信し対策支援を行う「スレット・インテリジェンス・センター」、セキュリティ人材の育成を支援する「セキュリティ・ナレッジ&エデュケーション・センター」が中核となるとしている。

 Cybersecurity Center of Excellenceの概要は以下の通り。

トランスペアレンシー・センター

 製品やサービスの安全性を評価するセンターとことであり、トレンドマイクロが提供する製品・サービスの部材調達、製造、販売、利用時などサプライチェーン全体における様々な安全性評価を行う。具体的には、調達する部材や利用するオープンソースソフトウェア(OSS)への不正プログラム混入や脆弱性有無のチェックの実施、プログラムに不正コード侵入など改変があった際などのトレーサビリティを確保するという。

 また、欧州連合(EU)一般データ保護規則(GDPR)、サイバーセキュリティ基本法など各国の法規制への対応の更なる推進、米国政府機関が定めたセキュリティ基準を示すガイドラインNIST SP 800-171、セキュアな開発プロセスを定めたISO/IEC 27034-1、政府情報システムのためのセキュリティ評価制度ISMAPなどの第三者認証の取得、第三者機関による安全性の監査を通じ安全性の向上に取り組むとしている。

スレット・インテリジェンス・センター

 日本国内を標的にした高度なサイバー攻撃、国家が背景にあるサイバー攻撃者、特定企業から窃取された情報、特定企業へサイバー攻撃を行うための情報など、日本国内の法人組織がサイバー攻撃を受ける可能性がある情報をグローバル及びリージョン双方の視点で各地域の特性・地政学的特徴を踏まえた脅威分析を行い、該当の法人企業や政府機関、セキュリティ団体に提供することで、防御及び対策強化に寄与するという。

 また、電力・ガス・水道・鉄道・金融など国民生活や経済活動の基盤となる重要インフラや、日本全体に影響を及ぼす大規模なイベントなどへのサイバー攻撃に対して、トレンドマイクロが独自に保有するスレットインテリジェンスとオープンソースインテリジェンスを融合したリサーチを行い、各種ISACやサイバーセキュリティ協議会、該当組織などに情報を提供するとしている。

セキュリティ・ナレッジ&エデュケーション・センター

 日本国内の法人組織が安心、安全なデジタルトランスフォーメーションを実現するために、法人組織の一般社員、セキュリティ担当者、CISO(Chief Information Security Officer)、戦略マネジメント層、経営層及び国内外の法執行機関のサイバー犯罪捜査員など様々な対象へセキュリティ教育を提供するという。

 例えば、セキュリティ担当者向けには、日本国内の法人組織や各国の政府機関が受けた高度なサイバー攻撃の実例をトレーニングコンテンツに反映した技術演習を提供する。加えて、サイバー攻撃を可視化し、迅速に対応するためのCSIRT(Computer Security Incident Response Team)やSOC(Security Operation Center)の構築・運用を教育やナレッジを通して支援するという。

 また、インターポールと連携し100カ国/地域以上、約500人のサイバー犯罪捜査員に対する訓練を実施(2020年11月時点)しており、国内外の法執行機関のサイバー捜査員に対する教育も継続的に行うとしている。

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