SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Security Online Day 2025 春の陣(開催予定)

2025年3月18日(火)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

EnterpriseZine Press

FC町田ゼルビア、ファンベースを拡大した「データ分析力」


 JリーグにはJリーグIDがあり、チケットやグッズ販売の履歴を追うことができる。各クラブはJリーグの共通プラットフォームからクラブに関係するデータを抽出し、分析することが可能となった。FC町田ゼルビアはデータビークルとタッグを組み、データを通じてファン獲得や来場者数増加に効果的な施策を模索した。

JリーグIDのデータ活用で直面した課題とは

株式会社ゼルビア マーケティング部長 田口 智基氏/<br />    株式会社ゼルビア マーケティング部コミュニケーションマーケティング課 近藤 圭氏
株式会社ゼルビア マーケティング部長 田口 智基氏/
株式会社ゼルビア マーケティング部コミュニケーションマーケティング課 近藤 圭氏

 FC町田ゼルビア(以下、ゼルビア)は町田の少年サッカーから発展したクラブだ。1977年に地元の小学生たちを選抜したトレーニングセンターからはじまり、ジュニア、ジュニアユース、ユースへと組織を伸ばし、1989年には遂に社会人のトップチームが誕生した。Jリーグでは加盟クラブに若手育成のための裾野組織を要請しているが、ゼルビアは裾野組織が起源だ。ここは他クラブと一線を画す特徴となる。

 もう1つ、町田市に根付いていることも大きな特徴だ。サッカー少年を育成していた時代から「静岡の清水」のように、サッカーで有名な地域を目指していた。「ゼルビア」は町田市の樹ゼルコヴァ(ケヤキ)と花サルビアからの造語であり、マスコットは町田市の鳥カワセミがモチーフ、ロゴマークに配置されるなど、町田と深いつながりがある。

 ゼルビアでデータ活用に携わっているのはマーケティング部長 田口智基氏とマーケティング部コミュニケーションマーケティング課 近藤圭氏。二人ともファンクラブや地域振興施策など幅広く担当しており、データサイエンティストやITプロフェッショナルの出身ではない。

 クラブが目指すのはより多くのファンを獲得し、試合来場者を増やすこと。かねてよりデータ活用からファンサービス施策につなげたいという構想はあったものの、自力でデータベースや仕組みを構築するところで技術や費用の壁があり先送りしていた。

 転機は2017年。Jリーグから各クラブへJリーグIDのデータが提供されるようになった。JリーグIDはJリーグ共通のIDで、ファンがチケットやグッズ購入に使うアカウントだ。お気に入りクラブを設定すれば、クラブの最新情報や試合速報を入手できるようになっている。現在は全体で150万件のアカウント登録があり、うちゼルビアをお気に入り登録しているアカウントは約2万2,000件。

 各クラブはJリーグの共通プラットフォームから生データ(CSV)でダウンロードできる。Jリーグはデータ分析用にBIツールも提供しているものの、データ活用の専門家ではない二人には難易度が高く、データをどう活かせばいいのか途方に暮れてしまった。そこでデータビークルの協力を得て、データ活用に挑むことにした。

次のページ
データ分析で見えてきた「ファンが求めているもの」

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
EnterpriseZine Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/15584 2022/03/03 13:56

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング