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LayerX、「Anonify」用いたパーソナルデータ活用ソリューションを正式提供へ

 LayerXは、プライバシー保護技術「Anonify(アノニファイ)」を用いた、パーソナルデータ活用ソリューションの正式提供を開始すると発表した。なお、Anonifyはプライバシー分野の学術研究を土台に、実務的なデータ利活用に応用できるよう同社が開発した様々なアルゴリズムから成るプライバシー保護技術だという。

 Anonifyでは学術研究に基づいた、客観的・定量的なプライバシー保護手法により、リスクを最小化した上でデータロスを最低限にとどめ、これまで組織内に眠っていたデータの活用や外部への流通などが可能になるとしている。具体的には、近年、米国の国勢調査やApple、GoogleなどのグローバルIT企業により実用化が進み、プライバシー保護技術のスタンダードになっている「差分プライバシー」などの技術を用いて、柔軟な統計分析や高度な統計モデル、機械学習を実現。

 元のパーソナルデータの統計的な特徴を維持した、架空のパーソナルデータである「合成データ」を生成することも可能だという。その他にも、ユースケースに応じて、データを暗号化したまま分析・処理可能な「秘密計算」など、最先端の技術を組み合わせることで、個人情報を保護したまま高度なデータ分析や利活用を実現できるとのことだ。

 同社執行役員 PrivacyTech事業責任者 中村龍矢氏は、「『すべての経済活動を、デジタル化する。』というLayerXのミッションは、個社に閉じたデジタル化にとどまらず、会社・業界横断のデジタル化を目指しています。異なるユーザーや組織間のデータやシステムの連携を実現するためには、秘匿化、ブロックチェーン、暗号、分散システム等の要素技術が重要と考え、創業時からR&Dチームを立ち上げ、技術開発を行ってきました。また、社会実装に向けた最初の突破口を見つけるべく、様々な業界の企業様や自治体様と数百回を超えるディスカッションや、実証実験を積み重ねてきました。その結果、パーソナルデータの企業横断での利活用にフォーカスすることに決め、昨年から準備を進め、今回のAnonifyの正式提供に至りました。今後はさらに、プライバシー保護の具体的な考え方をより多くの人に広めたり、各種業界や社会全体のルールメイキングなどにも貢献したいと考えています」とコメントしている。

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