うつ病のような心の病気は風邪などとは異なり、外見からはわかりづらく気づくのが遅れがちです。今回は、エンジニアにもわかりやすい、症状の発見方法を解説します。永久保存版です。
自分のうつ病に気づくためのツール~「3つの“い”」
自分でうつ病に気づくにはカラダの症状がポイントになります。以下の3つの「い」が組み合わさると初期のうつ病の可能性があります。
①よく眠れな''い''(超重要!)
次のことのいずれかが7日以上続きます。
- 入眠障害:いつもに比べて、寝つくまでに時間がかかる⇒特に重要
- 中途覚醒:夜中に何度も目が覚めて、再び寝つくまでに時間がかかる。
- 早朝覚醒:明け方、3、4時に目が覚めてそれから眠れない。
寝つくのに時間がかかるのは、ストレスがなくても長時間勤務のためにアタマが「ハイ」になっている時にも起こります。しかし眠りたいと思っているのに、いつもなら10分以内に寝つくのに、20~30分以上時間がかかって、仕事のことが思い浮かぶという時は、ヤバいのです。
②食べたくな''い''
食欲がなくなり、食事を残します。胃の痛みや吐き気もでて、時には短期間で5~6キロ痩せることもあります。
③とてもだる''い''
休日にゴロゴロしていてもだるい。その特徴は、いつもの気晴らし、リフレッシュ(買い物、ゲーム、スポーツ、テレビ、パチンコなど)もおっくうでやりたくない、無理にやっても楽しめないというイメージです。
①だけ⇒うつ病の前段階の不眠症かも。酒に頼らず、内科でもいいからかかろう。
①+②+③⇒早めに専門医(メンタルクリニック、心療内科)にかかろう。
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鈴木 安名(スズキ ヤスナ)
(財)労働科学研究所 主任研究員 医学博士(産業医、内科医)。旭川医科大学卒業。メンタルヘルス研究の成果にもとづき、企業の対策をサポート。著書は「人事・総務担当者のためのメンタルヘルス読本」(財)労働科学研究所出版部など多数。モットーは「現場のビジネスマンから学ぶ」。著者のサイト:職場のメンタルヘルス
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