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SAPがローコード/ノーコードツールの強化で目指す「これからの業務システム」の姿とは?

UXの高いフロントエンドを迅速に開発できる「SAP AppGyver」

 「SAP AppGyver」は、2021年にSAPが買収したノーコード開発環境だ。SAP AppGyverはSAP BTPの一部に組み込まれ、現在、急ピッチでSAP BTP環境との連携強化、機能強化が進められている。

 上の画面は、SAP AppGyverでモバイルデバイス向けのUIを作成している様子である。画面左には、ドロップダウンリスト、ボタン、入力フィールドといったUI部品が並んでおり、これらを中央のカンバスへドラッグ&ドロップすることで画面を構成できる。各部品のプロパティは画面右側で設定し、データとのマッピングや処理の内容(レコードの追加、ページ遷移、QRコードの取得など)は、画面下部でコンポーネントの組み合わせによって定義する。

 「SAP AppGyverでは、業務システムのフロントエンドとなるWebアプリケーション、スマートフォンやタブレットのようなモバイルデバイス向けのアプリケーションを、ノーコードで開発できる。SAPのソリューションとなったことで、SAP S/4HANAをはじめとする基幹システムとの連携に加え、SAP BTPの豊富なサービス群との連携による柔軟性や、ビジネスアプリケーション開発向けの機能の拡充が多く予定されている。これらを組み合わせて活用することで、企業は、極めて迅速かつ低コストに業務ニーズに合ったアプリケーションを作成できる」(本名氏)

 SAPジャパンでは、2022年6月に、SAP AppGyverによるハッカソンを開催した。SAPのパートナーが参加した同イベントでは、基幹システム上の在庫情報と連動して、在庫管理や倉庫内のピッキング作業を効率化するアプリケーションや、画像認識技術を活用して一般家庭にある冷蔵庫内の食品管理を可能にするアプリケーションなど、さまざまなソリューションが開発されたという。

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ERPと業務システムの「ライフサイクル」に対する考え方を進化させる

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高橋 美津(タカバシ ミツ)

PCやネットといったIT分野を中心に、ビジネスやゲーム分野でも執筆を行うフリーランスライター。Windowsユーザー。

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