トヨタシステムズと富士通は、トヨタ自動車が、堤工場で新たな車両生産指示システムを稼働開始したと発表した。
同システムは、富士通の量子インスパイアード技術「デジタルアニーラ」を活用し、膨大な組み合わせが生じる自動車の生産順序の最適化を進めるものだという。富士通研究所の定式化技術により、実業務における複雑な制約条件を等式や不等式で表現し、デジアルアニーラ独自技術である制約処理技術を用いて、効率的かつ高速に求解を実現する。
今後、トヨタシステムズと富士通は、同システムをトヨタ自動車の国内他工場への展開、将来的には海外工場への展開を目指すという。
また、富士通が提唱する高度なコンピューティング技術とソフトウェア技術を誰もが容易に利用できるサービス群である「Fujitsu Computing as a Service(以下、CaaS)」の提供を、10月より国内にて開始すると発表。2023年度に順次グローバル展開を開始することを目指している。今回採用したデジタルアニーラは、「CaaS」の構成技術のひとつとなるという。
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