日立ソリューションズは、生活協同組合連合会大学生協事業連合(以下、大学生協事業連合)の組合員管理システムを、マイクロソフトの「Microsoft Dynamics 365」により、情報管理・マーケティング基盤として刷新。2022年3月に東京地区の大学を対象に稼働し、2023年1月には全国で稼働したという。
新システムは、各地区で独自にカスタマイズ・運用されていた組合員管理システムを、他大学生協のデータを参照できない個人情報保護の仕組みを実装した上で統合。スマートフォンやECサイトからもアクセス可能な認証基盤を構築したという。また、「Microsoft Power BI」を活用することで、組合員の大学生協利用履歴を分析できるようになったとしている。
導入効果は以下のとおり。
- 改修や運用のコストを低減:他大学生協のデータを参照できない仕組みを実装することで、大学生協ごとの組合員情報管理が可能に。個人情報保護と組合員情報の一元管理を実現し、全国のシステム共通化による改修や運用のコストを低減
- サービス向上に貢献:数百万人規模の組合員台帳と出資金を管理する情報管理・マーケティング基盤を構築し、組合員が大学卒業までに発生する各種イベントへの提案を可能にしたとのこと。IDaaSである「Microsoft Azure Active Directory B2C」の導入により、スマートフォンの大学生協アプリケーションや、今後開設を予定している新しいECサイトと連携して利用可能
- 帳票の内製化とマーケティング効果測定の効率化を実現:帳票の一部をMicrosoft Power BIのレポート機能でリプレースし、大学生協自ら必要な帳票を作成可能に。現場担当者による分析と組合員へのダイレクトマーケディングが可能となり、地域や大学の特性に合った施策の立案から効果分析までの利便性向上を実現
なお、大学生協事業連合では、統合運用により、年間約5億円のIT経費削減効果が見込まれるという。
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