情シスが押さえておくべき、新たなAIサービスと技術
近年、技術の進化により、ChatGPTを筆頭に多くの新しいAIサービスが登場しています。代表的なものを4つ例に挙げると、
- 会話形式で入力した文章に応じた内容を生成する「文章生成AI」:(例)「ChatGPT」
- 入力した文章に応じて適切な画像を生成する「画像生成AI」:(例)「Stable Diffusion」
- 生成したい動画イメージを文章で伝えると、動画を生成する「動画生成AI」:(例)「Runway」
- 音声データを入力することで元のサンプルの音声を再現した新しい音声データを生成する「音声生成AI」:(例)「VALL-E」
などがあります。
また、上記の技術を組み合わせたサービスも実用レベルに達しており、たとえば音声認識と文章生成技術を組み合わせることで、オンライン会議の音声を認識し、その内容を要約して文章に出力することができます。出力した文章は議事録として利用できるため、多くの企業で活用が進められています。
こうしたAI技術は私たちが既に身近で使ってるサービスにも取り入れられつつあります。たとえば、Microsoftは2023年3月に「Microsoft Copilot」というサービスを一部の顧客向けにリリース(2023年11月1日に一般公開)しており、ExcelやWordなどにAIを組み込むことで普段の業務を効率化できるようになりました。Copilotとは副操縦士を意味しており、まさに私たちの業務をサポートしてくれる存在となります。
一方、Googleは2023年8月にGoogle Workspace上で使えるAI機能「Google Duet」を公開しています。Microsoft Copilotと同様に、GmailやGoogleドキュメントなどに生成AIの機能を活用できるようになりました。たとえば、Google Meetの代理出席機能は、物理的に会議に参加できない場合でもDuet AIが代理参加し、情報の共有や議論に貢献するという特徴的な機能が注目を集めています。
さらに、OpenAIからは「ChatGPT Enterprise」も2023年8月に発表されました。これは、ChatGPTを活用する“企業向け”の高度なセキュリティやカスタマイズ機能を提供するサービス。安全かつ効率的にChatGPTを企業利用できるようになっており、よりセキュアな環境でChatGPTを活用した場合には検討の余地があるでしょう。