日本電信電話(以下、NTT)は、受託開発ソフトウェア製品のCO2排出量算定について、開発者のCO2排出量削減努力の反映が可能な算定ルールを、NTTデータグループ、NTTアドバンステクノロジ、NTTテクノクロス、NTTコムウェア、クニエ、日立製作所、日本電気、富士通とともに策定した。
NTTらは、経済産業省が公募した「令和5年度 GX促進に向けたカーボンフットプリントの製品別算定ルール策定支援事業」において、「カーボンフットプリント ガイドライン」に整合した算定ルールの一つとして同ルールを策定。受注から生産・納品までを対象としたソフトウェア開発段階のCO2排出量の算定に関するルールで、ポイントは次の2点だという。
- ソフトウェア開発特有の算定プロセス・排出源などの体系化:CO2排出観点での開発段階のライフサイクル分析を行い、算定対象のプロセス・排出源を定義。開発者が利用する機器・設備が消費した電力と開発対象である個々のソフトウェア製品との紐づけの方法を定めた
- ソフトウェア製造前の算定・比較への対応:カーボンフットプリント ガイドラインで定められたCO2排出量算定における基礎要件に加えて、排出量を比較されることが想定される場合の要件を規定。特に製品完成後のみならず、グリーンな調達における入札時などの製造前にCO2排出量を算定/開示することを想定し、設計値を用いて算定したCO2排出量の比較を可能にした
今後は、同ルールを活用した実証実験やソフトウェア業界企業との議論を通じて、ルールの実用性向上やグローバルなコンセンサスの形成を目指すとのこと。将来的には、ソフトウェア製品のグリーンな調達の実現を通して、サプライチェーン全体のCO2排出量削減に貢献するとしている。
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