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IBM、watsonx assistantsの新クラスとwatsonxのエコシステム拡大戦略を発表

watsonx assistantsの新クラスを発表

 IBMは、顧客がドメイン横断的に独自のAIアシスタントを構築できるようにするwatsonx Orchestrateの新機能などを含む、watsonxアシスタント・ファミリーに関する今後のアップデートおよび機能強化について発表した。

 新しいAIアシスタントには、watsonx Code Assistant for Enterprise Java Applications(2024年10月提供開始予定)、知識や専門性を迅速に伝達できるようにユーザーとシステムとの関わり方を変革するwatsonx Assistant for Z(2024年6月提供開始予定)、コードの解説を加え、自然言語による解説を通じて顧客がアプリケーションを理解、文書化できるように支援するwatsonx Code Assistant for Zサービスの機能拡張(2024年6月提供開始予定)が含まれるという。

 IBMは、NVIDIAのGPUオファリングを拡大し、NVIDIA L40SおよびNVIDIA L4 Tensor Core GPUsを提供開始するほか、Red Hat Enterprise Linux AI(RHEL AI)およびOpenShift AIをサポートし、企業や開発者がAIやその他のミッション・クリティカルなワークロードのニーズに対応できるようにすると述べている。

 また、顧客がAIによる価値実現までの時間を短縮できるよう、watsonxにデプロイ可能なアーキテクチャを採用。これにより、AIの迅速なデプロイを可能にするとともに、企業がデータを保護し、コンプライアンス要件を管理できるようにセキュリティとコンプライアンス機能を強化しているという。

 加えてIBMは、AIワークロード向けに堅牢化、複雑化するデータを組織が監視、管理、最適化する方法を強化できるよう、IBM Data Product Hub(2024年6月提供開始予定)やData Gate for watsonx(2024年6月提供開始予定)、watsonx.dataの最新および計画中のアップデートなど、生成AIを活用したデータ製品や機能を新たに発表した。

AIを活用した自動化の新しいビジョンと機能をプレビュー

 CIOが、IT環境のプロアクティブな管理からAIを活用した予測的な自動化へと移行できるようにする、一連のAIを活用したオートメーション機能を提供。AIを活用した自動化は、今後、企業のインフラストラクチャのスピード、パフォーマンス、拡張性、セキュリティ、コスト効率を向上させるために必要なツールだとしている。

 IBMのオートメーション、ネットワーキング、データ、アプリケーション、インフラストラクチャ管理製品のポートフォリオを活用することで、企業は複雑化するIT環境を管理することができるという。テクノロジー・ビジネス・マネジメント(TBM)では、Apptioを使用することで、テクノロジー支出、およびそれがどのようにビジネス価値をもたらすかを明確にすることで、企業は投資について情報に基づいたデータ主導の意思決定を行うことが可能に。また顧客は、自動化されたオブザーバビリティを実現するInstanaやパフォーマンスの最適化を実現するTurbonomicとApptioを組み合わせることで、強化された可視性やリアルタイムの洞察を通じて、リソースの効率的な割り当てやIT支出のコントロールができるようになり、新たな革新的なイニシアチブの推進に向けたAIのデプロイや拡張に、より多くの時間を割くことができると述べている。

 これらの製品を補完するために、IBMは最近、TerraformやVaultなどの主要製品でクラウド・インフラストラクチャの自動化をリードしてきたHashiCorpを買収する意向を発表した。HashiCorpの製品を利用することで、顧客はインフラストラクチャやアプリケーションに依存することなく、より簡単にクラウドに移行することが可能だとしている。

 watsonxのAIを搭載したIBM Concertは、顧客のアプリケーション・ポートフォリオ全体にわたって問題を特定、予測、修正を提案するための生成AI主導の洞察を提供。この新しいツールはユーザーの既存システムに統合され、生成AIを使用して、クラウド・インフラストラクチャ、ソース・リポジトリー、CI/CDパイプライン、その他の既存のアプリケーション管理ソリューションからのデータに接続し、接続されたアプリケーションの詳細なビューを構築するという。

 IBM Concertは、顧客が不要なタスクを排除し、その他のタスクを迅速化できるようにすることで、チームがより多くの情報を入手し、問題への対処や問題の事前解決に迅速に対応できるように設計されているという。IBM Concertはまず、アプリケーション所有者、SREやITリーダーが、アプリケーションリスクやコンプライアンス管理に関する問題について洞察を深め、先手を打ち、より迅速に対処できるよう支援することに重点を置く予定だとしている。

サードパーティー・パートナーのモデルを追加し、watsonxのエコシステムを拡大

 サードパーティーのモデルをwatsonxに追加し、主要なソフトウェア企業が自社のテクノロジーにwatsonxを組み込むことを可能にし、また企業のビジネス変革のためにIBM Consultingの専門知識を提供しているという。これにより、顧客にAIを活用する場所と方法に関する選択肢と柔軟性を提供し、パートナーとのエコシステムを継続的に強化していると述べている。

 IBM Consultingは、グローバルな生成AIコンサルティングの専門性を拡大し、現在では5万人を超えるコンサルタントが、IBMや戦略的パートナーのテクノロジーに関する認定を受けているという。パートナーとのエコシステムは、顧客のビジネスに合わせた責任あるAIの導入と拡大を支援しているとしている。

  • Amazon Web Services(AWS):IBMとAWSの連携のもと、Amazon SageMakerとwatsonx.governanceをAWS上で提供。現在利用可能なこの製品は、Amazon SageMakerの顧客に、予測型機械学習と生成AIモデルのためのAIガバナンス機能を提供するという。顧客は、プラットフォームを横断したモデルのガバナンス、監視、管理が可能になり、AI運用のリスク管理とコンプライアンス・プロセスが簡素化されるという。また、watsonxプラットフォーム全体が、AWS Marketplaceで利用可能になったとしている
  • Adobe:IBMとAdobeはハイブリッドクラウドとAIで協業し、Red Hat OpenShiftとwatsonxをAdobe Experience Platformと連携させ、watsonx.aiとAdobe Acrobat AI Assistantをオンプレミスとプライベートクラウドで利用可能にすることを検討しているという。IBMはまた、Adobe Expressの企業における導入を促進するための新たなコンサルティングサービスを提供。これらは2024年下期に利用可能になる予定だという
  • Meta:IBMは、企業のAI導入による変革を支援するため、Meta Llama 3をwatsonxで提供開始することを発表。AIのオープン・イノベーションの推進に向けたIBMとMetaの協力関係の礎になるものだとしている。両社は2023年末、産業界、スタートアップ、大学、研究機関、政府機関の主要組織で構成されるAI Allianceを発足し、100を超える組織が参画しているという
  • Microsoft:IBMは、AIおよびデータのプラットフォームであるwatsonxが、IBMのサポートによってMicrosoft Azure上で実行できるようになり、Azure Red Hat OpenShift(ARO)上のカスタマー・マネージド・ソリューションとして、IBMおよびIBMのビジネスパートナー・エコシステムから購入できるようになったことを発表した
  • Mistral:IBMは、Mistral AIとの新たな戦略的パートナーシップを発表し、2024年第2四半期に提供開始予定のMistral Largeモデルを含む最新の商用モデルをwatsonxプラットフォーム上で提供。IBMは、オープンソース・コミュニティにおける両社の活動をもとに、オープン・イノベーションにおいてMistral AIと協業することを楽しみにしていると述べている
  • Palo Alto Networks:IBMは、Palo Alto Networksとのパートナーシップを拡大し、顧客のセキュリティ成果を向上させるための、AIを活用したセキュリティ・オファリングの提供や複数の取り組みを共同で実施するという
  • Salesforce:IBMとSalesforceは、AI CRMユースケースの意思決定を強化するため、顧客がより多くのモデルへアクセスできるように、2024年後半にIBM Graniteモデル・シリーズをSalesforce Einstein 1 Platformで使用可能にすることを検討しているという
  • SAP:IBM ConsultingとSAPは、顧客がクラウドにおけるビジネスのための生成AIの変革的なメリットを享受できるよう、RISE with SAPを活用してクラウドへの移行を加速する方法を見出すために協力しているという。この取り組みは、IBM Watson AIテクノロジーのSAPソリューションへの組み込みに関するIBMとSAPの協業を拡大するものだとしている。SAPとの取り組みの一環として、IBM Graniteモデル・シリーズは、SAP AI Coreの生成AIに支えられたSAPのクラウド・ソリューションとアプリケーションのポートフォリオ全体で使用できるようになる予定だという
  • SDAIA:IBMは、サウジ・データAI庁(SDAIA)の「ALLaM」アラビア語モデルをwatsonxで提供開始し、複数のアラビア語方言を理解する機能を含む新しい言語機能をプラットフォームに追加したという

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