フューチャーアーキテクトは、同社が独自開発したAI-OCR（Optical Character Recognition：光学文字認識）ソリューション「Future EdgeAI」を活用した検品自動化サービス「EdgeAI Batch Inspection」を2024年7月より本格展開すると発表した。
同サービスは、指定位置に商品を荷下ろしすると、パレットが置かれたことをスマートフォンが自動で認識し、撮影する。AI画像認識によりパレットごと一括で商品の賞味期限や製造年月日、数量などの情報を読み取り、WMS（Warehouse Management System）にデータを連係するとしている。WMS経由で入荷ラベルの自動発行も行えるため、商品の荷下ろし後、庫内で搬送している間に検品を終えられることで、検品者の作業負荷とドライバーの荷待ち時間を削減できるという。また、WMSを利用しない倉庫や、読み取り項目が異なる業種での適用が可能で、事業者の現行業務にあわせたカスタマイズもできるとしている。
フューチャーアーキテクトは、伊藤忠食品の入庫業務効率化に向けた提案依頼からFuture EdgeAIによる現場課題の解決を検討。EdgeAI Batch Inspectionの開発にあたり、伊藤忠食品の倉庫において撮影方法や荷物の積み方などの条件を変更しながら実証実験を行ったという。
入荷業務の作業フロー
［画像クリックで拡大］
今回発表されたサービスは、同社独自のエッジAI技術により漢字、ひらがな、カナ、英数字などフォントの活字に加え、手書き日本語も読み取れるという。同サービスのベースとなるFuture EdgeAIでは、入荷時の検品業務のほか、製品ピッキング作業時の検品、国際貨物のケースマーク読み取りなど、業務に習熟した作業者の確保が必要とされてきた現場での活用が期待されるとしている。
【関連記事】
・三井住友カード、RAG用いた生成AIの本番利用開始 問い合わせ対応を60％短縮へ
・みずほ銀行、生成AI活用した次世代コンタクトセンターシステム運用開始へ PKSHAが大規模開発を支援
・パーソルHD、GPT-4oを社内専用GPTに搭載 マルチモーダルAIとして機能追加へ
