PagerDutyは、生成AIテクノロジーを基盤とする「PagerDuty Advance」の一般提供を開始すると発表した。なお同機能は、ミッションおよびタイムクリティカルなオペレーション業務のためのプラットフォームである「PagerDuty Operations Cloud」の機能として提供されるという。
PagerDuty Advanceにより、IT運用センターのモダン化、自動化の標準化、より効率的なインシデント管理など、企業のデジタルトランスフォーメーション全般の加速、およびシステム運用が可能になるという。この生成AIソリューションは適切なコンテキストを顕在化させ、インシデントのライフサイクル業務の自動化を実現させ、対応チームの業務の迅速化と効率化に貢献するとのことだ。
PagerDuty Advanceの機能詳細は以下の通り。
- PagerDuty Advance Assistant for Slack:通知からインシデント後のレビューまで、インシデントライフサイクルの中で、対応者に役立つインサイトをSlackから提供する。チャットボットのプロンプトに端的な言葉を入力すると、インシデントに関する情報のサマリーを表示する。さらに、修復作業に関連するよくある質問への回答や、対処手段の提案を行う
- PagerDuty Advance for Status Updates:生成AIを利用して、発生したイベントや対応の進捗、課題に関するステータスアップデートのドラフトを、対外向け、社内経営層向け、社内技術チーム向けなど、ステークホルダー別に自動生成する機能である。誰に何を伝えるといった煩雑なコミュニケーション業務を簡素化することで、チームは問題解決に集中できるという
- PagerDuty Advance for Automation Digest:Actions Log機能を利用することで、自動化ジョブ実行後の結果を1ヵ所で確認できる。対応者は、診断結果に基づいた決定を行い、そのアウトプットをキー値としてイベントオーケストレーションの変数に読み込める
- PagerDuty Advance for Postmortems:インシデント解決後に、ポストモーテム(事後検証)を自動生成する。これにより、解決したインシデントに関する入手可能なデータ(ログ、評価基準、Slack上のインシデント関連のやりとりなど)の収集といった、時間を要する業務を迅速化できるという。AIが生成するポストモーテムは、インシデントに関する重要な所見に加え、今後の問題の発生を回避するために推奨される手段や改善ポイントを提示する
- AI Generated Runbooks:AIが生成するランブック(手順書)により、技術チーム以外の部署でも自動化の開発および展開を行えるという。自然言語によるプロンプトをRunbook Automationsへの変換が可能であることに加え、事前に設計されたプロンプトを活用することもできる
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