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NTTデータ、データセンター環境を再現する検証施設を千葉県野田市に開設 液体冷却技術の活用を推進

 NTTデータは、データセンターにおける液体冷却技術の活用推進に向け、検証施設「Data Center Trial Field」を2024年11月から千葉県野田市に開設すると発表した。

 Data Center Trial Fieldは、日比谷総合設備と桑名金属工業の協力のもと、データセンターの冷却設備を再現し、複数の液体冷却の装置・サーバーを同時稼働できる環境を提供する施設。NTTデータは液浸冷却装置・水冷ラックおよびサーバーを提供、日比谷総合設備は検証施設の構築、桑名金属工業はチルドタワーを提供するという。

 同施設では、データセンターを再現した環境下で液体冷却技術の実機稼働が可能になるほか、データセンターの効率性向上のための最適な冷水温度・流量を探る検証や、既存データセンターへの導入に向けた監視システム・施工・運用面の適応可否確認、実機導入のための保守作業員のトレーニングを行うことが可能。独自に発展する液体冷却技術を活用するために、データセンター事業者や機器メーカーのほか、ITベンダーや研究機関などデータセンター領域の様々なプレーヤーが集い、課題解決に向けた共同検証を行う場として運用を行うという。

Data Center Trial Fieldで想定するプレーヤー[画像クリックで拡大]

Data Center Trial Fieldで想定するプレーヤー

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 同施設を活用することで、液体冷却技術の活用における課題に対し、次のメリットを創出するとしている。

液体冷却技術活用の課題と同施設利用のメリット[画像クリックで拡大]

液体冷却技術活用の課題と同施設利用のメリット

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Data Center Trial Fieldの特徴

  1. ドライクーラーとチラーを一体化した熱源「チルドタワー」による柔軟な運用条件の設定が可能:チルドタワーは外気を活用することで省エネルギー性能が高いほか、供給冷水温度域が広いことが特徴。そのため、冷水の要求温度が異なる装置の柔軟な受け入れと、適用環境に応じた温度条件を想定した検証が可能
  2. 複数機器の同時稼働および入れ替えが可能:二次側接続口を複数用意しているため、機器の同時稼働により、同一環境下での異なる機器の検証や、差分評価が可能。また、様々な検証テーマを並行して実施できるほか、冷却システムを止めることなく機器の入れ替えを行う運用および施工テスト・評価が可能
  3. 施設内コラボレーションによる検証の詳細化が可能:同施設はデータセンターの機械設備施工を多く手掛ける日比谷総合設備の拠点を活用しているという。そのため、液体冷却の配管と建物配管の接続技術検証および製品開発といった、冷却技術周辺に関する検証についてもコラボレーションによる実施が可能
Data Center Trial Fieldの構成図[画像クリックで拡大]

Data Center Trial Fieldの構成図

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基本情報

  • 名称:Data Center Trial Field
  • 所在地:日比谷総合設備株式会社 技術研究所
  • 開設:2024年11月
  • 面積:105m2
  • 冷却能力:75kW(開設時)
  • 電源容量:6kVA×4 3kVA×2 計30kVA(開設時)
検証環境の様子[画像クリックで拡大]

検証環境の様子

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今後の予定

 今後NTTデータは、同施設において、液浸冷却や水冷サーバーなど液体冷却の性能や運用・周辺技術・ソリューションに関連した検証を行い、顧客の要望を柔軟に満たすサービス提供を行うという。また、装置配管に関する国内外の規格差異に起因する施工課題を解消し、様々な環境で液体冷却技術が導入されることを想定して、日比谷総合設備と専用部品の開発等に取り組んでいくとしている。

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