SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Enterprise IT Women's Forum

2025年1月31日(金)17:00~20:30 ホテル雅叙園東京にて開催

Security Online Day 2025 春の陣

2025年3月18日(火)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

EnterpriseZineニュース

ユニ・チャーム、社内AIチャットの精度改善にブレインパッドを採用 法務部への問い合わせを97%削減

 ブレインパッドは、ユニ・チャームの社員専用生成AI利用環境「UniChat」の精度改善を行うとともに、多部門(複数部門)に利用範囲を拡大する支援を行ったと発表した。

 UniChatは、ユニ・チャームの国内約3,000名の同社社員が利用するチャットツールとして、まずは法務部門に対する問い合わせの効率化をテーマに活用が始まったもの。2023年8月に、同社の情報システム部が主導し、テキスト生成が可能なUniChatを開発。同年秋ごろより、さらなる拡張性を求め、「RAG」に加えて「ロングコンテキスト」や「音声・画像・動画などのテキストデータ以外の入出力」など、生成AIをさらに活用するための調査を開始したという。同調査において、同社は「AIの学習のために外部データを利用できること」や「複数部門へ展開できること」を重視しており、調査の結果、生成AIのビジネス活用に関する知見とマルチモーダルAIの導入プランを有するブレインパッドに支援を依頼することを決定。ユニ・チャームは、この決定に際し、ブレインパッドはベンダーロックインがなくマルチベンダーでの対応が可能である点に加えて、同取り組みを主導するユニ・チャームの情報システム部が数名程度の少人数組織であることから、組織に伴走して支援する実績がある点を評価したとのことだ。

 ユニ・チャームの法務部門に寄せられる質問には初歩的なものや簡易的なものも多く、従来は、それらの対応に要する時間がコア業務を圧迫している状況にあったという。そこでまずは、1人あたり月100件程度、約17時間をかけていた問い合わせ対応業務を効率化すべく、2023年12月からブレインパッドの支援を得て、Google CloudのGeminiとVertex AI Agent Builderを活用したPoCを開始。このPoCでは、法務部門と情報システム部との連携により、AIの根幹となるデータの整備を進めた結果、質問に対する正答率が90%を記録し、想定を超える効果を創出できたとしている。同時に、社員の利便性の向上を最優先に位置付け、チャットの利用状況の分析結果を基にしたUIの改善も進めていったという。

 このような半年間のPoCを経て、2024年8月よりUniChatの本番利用が開始されたところ、法務部門1人あたりの問い合わせ件数は最大で月3件に減少し、対応に要する時間も最大で月30分に短縮され、業務効率化を実現できたとしている。

 ユニ・チャームは、法務部門における成果を踏まえ、2024年10月からは人事や経理、情報システム、知財など複数の部門へUniChatの利用を拡大。さらに、特定部門への問い合わせだけでなく、問い合わせ先がわからない場合にも回答が得られる全体横断型のチャット窓口を設け、UniChatの利用率は約1.3倍に上昇したという。

 また、ユニ・チャームの知財部門においては、社内データだけでなく、特許庁が提供するデータソースをUniChatに学習させ、要約の生成および資料化までの自動化を実現。これにより、UniChatが特許情報を利用した新規開発を担えるようになるなど、今後は、業務効率化だけでない新たな価値を生むための生成AI活用にも挑戦していくとしている。

【関連記事】
Salesforce、AIエージェント「Agentforce」活用した小売業向けの新機能を発表
LegalOn Technologies、コーポレート分野に事業拡大へ AIエージェントも導入
ニトリ、コンタクトセンター向け通話解析AIを導入 生成AIが音声解析し「今後取るべき方針」を表示

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
この記事の著者

EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

「EnterpriseZine」(エンタープライズジン)は、翔泳社が運営する企業のIT活用とビジネス成長を支援するITリーダー向け専門メディアです。データテクノロジー/情報セキュリティの最新動向を中心に、企業ITに関する多様な情報をお届けしています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/news/detail/21306 2025/01/27 19:05

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング