Dataikuは、エンタープライズAIの展望を形成する5つの変革的トレンドに焦点を当てた年次トレンドレポート「2025年の生成AIトレンドTOP5AIエージェントの台頭にともなう“審判”に備える」を発表した。
主な調査結果
データ、アナリティクス、IT部門の幹部400名と経営幹部200名を対象とした独自の調査では、次のような結果が明らかになったとしている。
- データ、分析、ITリーダーの66%が、過去12ヵ月間に100万ドル以上を生成AIに投資
- 組織の88%が2025年に生成AIへの投資を増加させる計画を立てているという
- データ、アナリティクス、ITリーダーの85%が、生成AIの投資対効果(ROI)の定量化について、経営幹部からの圧力が高まっていると報告
- 企業の73%が、複数の大規模言語モデル(LLM)を管理するハイブリッドアプローチを採用
- 経営幹部の75%が生成AIの採用拡大にともなうデータプライバシー侵害を懸念している一方、81%が生成AIの使用に中程度または高いレベルの信頼を寄せているという
2025年に生成AIを推進する5つのトレンド
- 生成AIのコモディティ化:AIエージェントが主流化する中、企業は「コモディティ化のわな」を回避するために、差別化され、ROIを重視したAIを構築する必要があるとしている
- ROIの定量化への圧力:ビジネスリーダーは、生成AI投資から測定可能な価値を示すことを求められるプレッシャーに直面するという
- LLMメス(散らかった状態):AIエージェントをサポートするために複数のLLMを使用することが必須となる一方で、AIワークロードを統合、合理化する環境が整備されなければ、運用上の混乱が生じるという
- ガバナンスを優先項目に:ガバナンスフレームワークが弱い場合、企業はプライバシー侵害、バイアス、コンプライアンスの失敗に対するリスクにさらされるという
- 従業員のスキル向上:従業員がAIに置き換えられることにならないようAIリテラシーを身に着け、AI駆動型の経済における需要と機会に備える必要があるとしている
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