2025年9月19日、Boomiは、日本初開催となるイベント「Boomi World Tour 東京 2025」にあわせて記者説明会を開催した。

同社 社長兼CFO ヴァレリー・レイニー(Valerie Rainey)氏
Boomi株式会社 代表取締役社長 CEO 河野英太郎氏
同社は、2000年に設立されたクラウド型のiPaaS製品を提供する企業であり、同日時点で80万人超のユーザーを抱える規模にまで成長している。昨年10月にSunBridge PartnersとのジョイントベンチャーとしてBoomi株式会社を設立すると、あらためて日本市場に正式に参入。本年4月に日本オフィスを正式に開設している。Boomi 社長兼CFO ヴァレリー・レイニー氏は、「今後、3年間にわたり5000万ドルを日本に投資する」と自信を見せる。なお、日本市場向けのWebサイトも近日公開予定だとした。
会見には、同社 CTO マット・マクラーティ氏も登壇すると、AI時代に突入した現在、多くの企業がAIを成果に結びつけられていないとして「データの断片化(Data Fragmentation)」が課題になっていると指摘。加えて、多くのアプリケーションが散在しているシステム環境が、より課題を複雑にしているとした。そして「AIエージェント」の導入が加速する状況下、同社では「Boomi Enterprise Platform」と呼ばれるiPaaS製品によって、データやアプリケーションだけでなく、AIエージェントを含めた形で統合・管理できるようサポートしていくという。
「過去15年が『DXの時代』であったならば、今まさに『エージェント(による変革)の時代』に突入しようとしている」とマクラーティ氏。SaaSやクラウド、APIなどをシステムに取り込んでシステム基盤を強固にしてきた中、適切にAIエージェントを管理・自動化することこそがビジネスに新たな価値をもたらすとする。
その先駆けとなる同社のソリューションが、本年5月に米ダラスで行われた「Boomi World」で発表された「Boomi Agent Studio」にあたる。「すべてのAIエージェントを一元管理でき、『シャドーAI』と呼ばれるような課題を解消できる」とBoomi日本法人CEOの河野英太郎氏。本日より、日本語版の提供を開始するとした。また、日本のユーザーから要望の強かった「Excelコネクター」「kintoneコネクター」も同日公開されている。
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岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)
1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。
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