Salesforceは、非営利組織向けのAIエージェント「Agentforce Nonprofit(旧称:Nonprofit Cloud)」を発表した。
多くの非営利組織の資金が削減され、資金調達に苦戦しているほか、人材不足とバーンアウトが深刻化しているという。背景には、昼食も取らずに働くファンドレイザー、夜遅くまで対応に追われるケースマネージャー、3つの職務を同時に担うボランティアコーディネーターなど、限界まで働く現場の人々の姿があるとのことだ。
一方で、 生活に欠かせない支援サービスへの需要は高まり続け、現場のチームは対応しきれず、何百万人もの人々が頼りとする支援が行き届かないという課題が浮き彫りになっているという。
Agentforce Nonprofitは、資金調達、プログラム管理、ボランティア調整、寄付者支援に特化したAIエージェントとなっており、チームの生産性を高め、事務作業にかかる時間を削減するとしている。これにより時間が節約され、その分をコミュニティとの関係構築や、必要とする人々への支援強化に再投資することが可能になると述べている。
新たな機能
以下4つの事前構築済みAIエージェントが利用可能になるとのことだ。
- Prospect Research:Slack内で有力な寄付者とその過去の関与履歴を把握でき、面談準備のために長時間のリサーチを行う必要がなくなる
- Participant Management:プログラム担当者やケースマネージャーを支援し、クライアントの背景や受けているサービスを要約。クライアントとの会話中に、目標の作成、メモの記録、必要なサービスの紹介のフラグ付けなどを自動で実行
- Volunteer Capacity & Coverage:空いているシフトを見つけ、適切なボランティアを最適なシフトに割り当てる。これにより、可用性、スキルセット、所在地に基づいたマッチング作業が不要に
- Donor Support:寄付者からの基本的な問い合わせを処理し、自己解決を支援。これにより、より重要な関係構築に集中できるようになる
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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