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手強い“2025年の崖”を乗り越える:モダナイゼーション最前線

毎日来る社内依頼や問い合わせを一元化するには?M365/ServiceNowを用いた具体的手法を解説

いきなり全社規模で変革しても意味がない どこからスタートするべきか

導入を成功させる「スモールスタート」の進め方

 これら3つの価値を持続的に享受するためには、ツールを導入して終わりではなく、全社の「当たり前」として定着させることが不可欠です。

 多くの企業変革を支援してきたSIerである日立ソリューションズからの提言は、「いきなり全社規模ですべての業務を変えようとしないこと」です。長年慣れ親しんだ業務ルールやツールを一度に刷新しようとすると、現場の混乱や心理的な抵抗を招き、結果としてツールが使われなくなる恐れがあるからです。

 成功の秘訣は、段階的なアプローチ、いわゆるスモールスタートにあります。まずは、全従業員にとって優先度が高く、かつニーズが明確な業務から着手することをおすすめします。

業務の領域

アプローチ

トップダウンの領域 実施必須の「セキュリティ教育」や「安否確認」など、必ず対応しなければならない業務から通知を一本化する
ボトムアップの領域 「パスワードリセット」や「PC不調時の問い合わせ」など、誰もが一度は困る業務の窓口をポータルに集約する

 このように、「ここを見れば解決する」「便利になった」という小さな成功体験(クイックウィン)を積み重ねていくことが、全社展開と定着への最短ルートとなります。

 今回は、Microsoft 365とServiceNowという2つのプラットフォームを活用し、社内に散在する依頼やタスクを統合することで、「業務の玄関口」を再構築するアプローチを紹介しました。

 モダナイゼーションとは、単に古いツールを新しいものに置き換えることではありません。業務プロセスの中に潜むムダやストレスを可視化して取り除き、人とツールがより自然に、快適に関われる環境をデザインすることでもあります。

 「依頼・問い合わせの迷走」を解消し、足元の業務基盤を整えた先には、次なるテーマが見えてきます。それが、長年にわたって使い続けられ、業務に合わせて複雑にカスタマイズされてきた独自開発システムをどう扱うか、という課題です。

 近年はパッケージ製品やSaaSへの移行が推奨される一方で、すべてを置き換えることが最適解とは限りません。競争力の源泉として、あえて「残し、活かす」という選択肢が有効なケースも存在します。

 第4回では、レガシーシステムのモダナイゼーションに対する現実的なアプローチを、「プラットフォームのみのアップデート」と「アプリケーションの構造の再設計」という2つの視点から掘り下げていきます。

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この記事の著者

大平 剛士(オオヒラ ツヨシ)

 株式会社日立ソリューションズ スマートライフソリューション事業部 AIワークオートメーション本部 アプリケーションDX部 部長。 Microsoft 365やPower Platform、Copilotといった最新テクノロジーを活用したアプリケーションDX事業を推進。SharePoint...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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