2026年4月20日、ドーモ(以下、Domo)は事業戦略説明会を開催した。
会見冒頭、同社カントリーマネージャーを務める川崎友和氏は、「これまでは『ビジネスインテリジェンス(BI)』を全面に押し出してきたが、昨年から『AI』がタグラインに入り込んできた」と紹介すると、企業の経営層と現場の間ではAI活用に対する認識にズレが生じていると指摘した。
Domoの調査によれば、AIを活用する目的が不明瞭であったり、データの品質にバラつきがあったりとAI活用を推進していく上で、課題が山積している状態だとする。「全社員がデータを使えているという土台がなければ、AIを活用できない」と川崎氏。今一度、全社的なデータの活用を見直す状況に迫られているという。そこで同社が重要視するのは、「セキュアかつガバナンスの効くデータ基盤の構築」「ビジネスコンテキストの定義」「継続的な人材育成」「全社的なデータ活用組織の組成」「ナレッジシェアリングの機会を設ける」という、5つの観点だ。
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実際に同社ではこれらの観点を踏まえ、2022年3月からユーザーコミュニティを起点とした取り組みに着手。「Company Wide Adoption(CWA:全社データ活用)」というコンセプトを提唱しており、昨年4月にはCWAを実践するためのフレームワークも提供している。
そして、本年4月より注力するのがユースケースの創出だ。今回Domoでは、先述したCWAを推進するための「カンパニー・ワイド・アダプション(CWA)コンサルティング統括部」を新設する。同組織について伊藤拓史氏は、「データや数字を把握し、部門横断で意思決定し、行動できる状態にまで支援する点がDomoの特長だ。データがなければAIは動かず、AI時代の競争に勝つためにはデータを全社で活用しなければならない」と話す。
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CWAでは、BIツールとしてDomoを利用している段階をファーストステップとして、全社的なデータ/AI活用を目指していく。パートナー企業と協働しながら、従来的なBIツールによる部分最適化ではなく、Domoを核とした経営課題の解決を念頭に置いた、全社的なデータ活用にまで成熟度を高めていく。
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たとえば、王子ホールディングスでは、CWAをベースとしたアプローチに基づき、PoCでの成功体験に再現性をもたせながら、約3年がかりで全社的なデータ活用にまで駒を進められたとする。なお、Domoでは、今後5年間で大手企業50社にCWAを提供していく見込みだ。
また、会見では米現地時間2026年3月24日から3日にわたり開催された年次カンファレンス「Domopalooza 2026」において発表された、AIに関するアップデートについても紹介された。「Domo GPT」におけるAIモデルのアップデートをはじめ、Domo MCPサーバーやネイティブアプリ配信など、下図のような機能追加が行われる予定だ。
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岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)
1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。
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