私が「地球丸ごとデータベース」を標榜して久しい。データベースには実世界におけるさまざまな出来事が写し込まれているから、時として実世界を分析するよりもデータベースを分析したほうが世の中で起こっていることを的確に知ることができる。この観点から、本連載でも「世界中から観測可能なバーチャル天文台(第2回、研究紹介:大石雅寿)」や「社会現象の分析手法としてのWebマイニング(第22回、研究紹介:小山直子)」を取り上げてきた。今回は、近年の実験の自動化/ロボット化により、大規模化している生命情報データベースをマイニングすることで、試験管を振らずとも生命科学の新たな知識を発見できる時代に入ったことを示す研究を紹介してもらう。 (DB Magazine 2007年7月号より転載)
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瀬々 潤(セセ ジュン)
お茶の水女子大学理学部情報科学科准教授。2003年東京大学大学院新領域創成科学研究科博士課程単位取得退学。同年、東京大学生物情報科学学部教育特別プログラム特任助手。2006年4月より現職。博士(科学)。NPO法人数理の翼理事。
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