というわけで、最初に入れていた予定を無理言ってリスケしていただき(すいません……)、先ほど発表会場のグランドハイアット東京から帰ってきました。発表された新製品はすでに米国などでリリースされているAndroidタブレットの「Nexus 7」です。エリック・シュミットにつられてのこのこ出かけただけで、実は記事を書く気はあまりなかったのですが、いざ行ってみるとタブレット市場に対するGoogleの本気度に圧倒されてしまい、やはりこれは熱が冷めないうちに記録しておくべきだろうなーと。というわけで、あまり書き慣れないガジェット系のネタですが、しばしお付き合いいただければ幸いです。
スペックもアプリも魅力的なNexus 7
まずは、すでに多くのメディアで紹介されていますが、ざっとNexus 7のスペックなどを見ていきましょう。
日本で発売されるのは16GBモデルです。価格は1万9,800円で、発表日の9月25日からGoogle Playから注文できるほか、10月2日からはヨドバシカメラやビックカメラ、コジマなどの店頭でも販売されます。
Nexus 7はGoogleがその名を冠するブランド「Google Nexus」シリーズにおける最初のタブレットです。ハードはASUS製、GPUにはクアッドコア/1.2GHzののNVIDIA Tegra 3が搭載されており、キレイで速いグラフィックが実現しています。
7インチ/1280×800の100万画素ディスプレイは傷に強いというCorningガラスで保護されています。重さは340gでこれはiPadの約半分、容易に持ち運べることを示すためか、シュミット会長は胸ポケットから出し入れして見せてくれました。
ジャイロスコープや加速度計、NFCなどのセンサーのほか、10点認識というマルチタッチスクリーンを備え、OSにはもちろん最新の"Jelly Bean"ことAndroid 4.1が搭載されています。そして圧巻はやはり、Google Play、Google now、Gmail、Googleマップ、Chrome、YouTubeなど、Googleの各種サービスの超が付く快適な操作環境でしょう。
GoogleのAndorid製品管理部長 ヒューゴ・バラ氏は壇上で「Googleのアプリケーション/サービスにとってこれほどパーフェクトな端末はない。すべてのアプリが最適化されている」と断言していましたが、デモを見た限り、かなり期待できるレベルに思えました。とくにGoogleマップの出来はすばらしく、"バカ日本地図市場に進出した"と揶揄されるiOS 6のマップと比較するのはさすがに申し訳ないなーという感じです。
その他、個人的に惹かれた点としては……
・Google Play
「Google Playを最大限楽しむためにデザインされた端末」とGoogleが公言するだけあって、映画やゲーム、電子書籍などのコンテンツがかなり充実しています。Google Playから購入/レンタルした書籍や映画は、Nexus 7以外のどのデバイスからでも再生可能。しおりのようにピンを立てておくことで途中からも閲覧できるというのもGoogleらしい。ゲームではスクエニの「ケイオスリングス」がもうプレイできると聞いて、ワタクシは購入意欲が一気に高まっております(笑) それはさておき、新端末を市場に投入する際にはある程度の数のコンテンツが揃っていることが重要ですが、Nexus 7とGoogle Playの場合、まずまずといったところではないでしょうか。少なくともkoboリリースのときのような残念な印象は受けませんでした。今後のラインナップ拡大に期待したいところです。
・Google now
現在のロケーションに応じた情報を提供してくれる"リアルタイムなポータル"といった感じの「Google now」。最寄り駅の電車の発着時間や天気、おすすめショップ/レストランなどが、場所に応じて動的に紹介される機能です。
・音声入力
ヒューゴさんのデモでかなり心惹かれたのがNexus 7の音声入力機能です。たとえば「ハリネズミの赤ちゃん」と音声入力すると、オンライン上のハリネズミの赤ちゃんの写真を収集し、表示します。オフラインでも入力可能なところもポイント高い。