Oracle Databaseはシステムデザインレベルで「ずっと動き続ける」ようになっている
そして、製品名に”i”が付くようになったタイミングで進化したのが、Real Application Clusters。岸和田さんは、OracleのクラスタリングにはOracle V6時代、つまりは「Oracle Parallel Server」と呼ばれていた頃から扱っている。なので、Oracleのクラスター機能の、いいところも悪いところも知り尽くしている。
その岸和田さんが、Real Application Clustersで採用されている共有ディスク型のほうが「アプリケーションは明らかに作りやすいですね」と言う。ディスクを共有しないシェアードナッシング型は、データウェアハウス系ではいいが、OLTP系にはシェアード型のほうがはるかに向いている。
さらに、最近のReal Application Clustersの進化には驚かされているとのこと。
「昔からアクティブ、アクティブで使えるメリットは大きく、OLTP系の実務で広く使われているクラスタリングの仕組みは、Oracleだけでしょう。可用性を重視すると、選択肢はOracleしかないですね」(岸和田さん)
これは、Oracleのクラスタリングが「ずっと動き続ける」ことを、システムデザインレベルで持っているから。MySQLやPostgreSQLなどでも、並列にノードを並べ「動かし続ける構成」はとれる。しかし、OLTP系のトランザクションをそれで動かし続けようとすれば、どうしてもアプリケーションに依存しなければならない。
「Web系のシステムであればそれもいいかもしれませんが、OLTP系の業務システムで必要な可用性を確保するのは難しい。そうなればReal Application Clustersを選択することになります」と岸和田さんは言う。
とはいえ、オープンソースのMySQLやPostgreSQLでも、動き続ける仕組みを作れないことはない。それを提案できるのが、データベース専門家集団のアシストの強み。なので、顧客の要望に合わせ適宜選択し、さまざまな提案をする。これは、OracleについてもMySQLやPostgreSQLについても、その中身を熟知しているからこその技術力、そのたまものだ。