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統計学的に無死一塁からの“送りバント”は有効な戦術か?データスタジアム社のスポーツデータ活用

■ガートナー「 ビジネス・インテリジェンス&情報活用サミット 2013」レポート

今やスポーツにおける「データ活用」は当然のものとなり、勝敗だけでなくエンターテインメント面への効果も期待されている。そうした可能性に着目し、いち早くサービスを提供しているのが、データスタジアム株式会社だ。そのビジネスモデルとはどのようなものなのか。5月27日~28日に開催された「ガートナー ビジネス・インテリジェンス&情報活用 サミット」での同社の大野淳氏、金澤慧氏による基調講演を紹介する。

様々な事業領域へ付加価値を提供する「スポーツデータビジネス」

 「スポーツにおけるデータ活用」と聞いて、何を思い浮かべるだろうか?野村監督が実践していることで知られた「ID野球」、ロンドンオリンピックで女子バレーボールを銅メダルに導いた「対戦チームデータ入りのiPad」、メジャーリーグの某チームがデータを活用することで強豪チームとなるサクセスストーリーは映画化もされている。

 データスタジアム株式会社 取締役 大野 淳氏
データスタジアム株式会社 取締役 大野 淳氏

 こうした例は近年国内外で枚挙に暇なく、データスタジアム株式会社の大野淳氏は「スポーツビジネスにおいて、データの活用は不可欠なものになりつつある」と断言する。そして、インターネットやデジタルデバイス環境の普及、メディアやSNSなどの競争激化による差別化などにより、より深く細かく早いスポーツデータが急速に求められてきているという。

 とはいえ、そのデータ作成から配信までのフローは独特のテクニックを要する。例えば、プロ野球の速報データを配信する際には、1球ごとにコースや球速など10項目ものデータを入力する必要がある。実際の試合画面から分析しながらの入力は、まさに職人技だ。ちなみに1試合に300球とすれば、1シーズンあたりの投球総数が約25万球というからデータ量の大きさが想像できるだろう。

 そうしたことから、現在のビジネス領域は一定数固定ファンを保有するプロスポーツに限られるが、データスタジアムでは、大多数のプロ野球団、Jリーグほぼ半数、ラグビーのトップリーグのチームとも契約し、中継速報はもちろん、メディアやゲーム、映像アプリケーションなど様々な領域へと事業を拡大しているという。

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「ID野球」と「セイバーメトリクス」の効用と差異

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この記事の著者

伊藤真美(イトウ マミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ビジネスやIT系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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