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Oracle Database 12c メッタ斬り!

12cでデータのライフサイクル管理はどうなる?

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「replace」―じわじわくるコマンド

 谷川:ヒートマップに話を戻すけど、ルールを設定しますよね。基本的には日付で?

 近藤:日付と処理の種類です。

 谷川:100日以内にアクセスしたものがホットだとして、99日目にアクセスしたのがホットになっちゃうとかはどうなのかな。設定次第だと思うんだけど。

 新久保:例外的なアクセスは省くとかそのうちに賢くなるんでしょうね。

 近藤:セッション単位でヒートマップのオン・オフを切り替えられますね。

 谷川:ストレージが1種類なら圧縮の方法で分類する?逆にストレージが複数あれば高速のもの、低速のものと分けてさらに圧縮方法で分類するのかな?

 近藤・新久保:そうです。

 谷川:ストレージが早いかどうかは誰が判断するの?

 新久保:管理者でしょうね。

 谷川:実際に新しいディスクを追加するときの操作が具体的にどうなるのかが気になります。例えばいま新しいディスクを購入したら3年前のより高速です。ぽんと追加したらホットなデータが高速なディスクにだだーっと自動的に移る……とまではいかないよね。

 新久保:さすがにそこまでは。今までは低速なディスクグループ内で圧縮方法で分けていたところ、高速なディスクを追加するというケースですね。新しいポリシーを設定して……。いや違うか。もともとのプライマリーが低速なのか。そうなると難しいですね。

 近藤:圧縮されていないデータを移動し、その後にポリシーを再設定するというようなオペレーションになるのかもしれませんね。

 谷川:何らかのオペレーションは必要になるということだね。他にもディスク関連の拡張はありますか?

 新久保:個人的に気に入ったのは、小さな機能ですが、「replace」コマンドです。例えばディスクが壊れました。付け替えます。これまでは一度「drop」してからリバランスが走っていました。ところが12cからは「replace」という謎の(笑)、いいコマンドが増えました。なぜこれまでなかったのかと思うくらいです。

 谷川:これあまり宣伝してないよね?

 近藤:確かに……(苦笑)。でも、こういうの、大事ですよね。

 新久保:大事!大事ですよ。現場はディスク交換するとき、壊れたディスクを抜いて「drop」すると延々と待たなくてはいけません。やっと終わったと思って新しいディスクを挿すと今度はリバランス。「まじすか!」と、がっかり。

 谷川:さっきのディスク追加同様、こういうオペレーションが改善されたのはもっと宣伝してもいいかもね。

 新久保:相当小さい新機能で、喜ぶ人は少ないですけど(笑)。いやー。でもこの「replace」はかなりしみじみしますよ。データセンターの作業が2時間から1時間に減りますから、帰る時間が早くなります。現場は相当うれしいはずですよ。

 谷川:その作業時間のほとんどが待ち時間だしね。

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

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