アプライアンスはあり?なし?
谷川:OOWではバックアップのアプライアンスも発表されました。個人的には現場には喜ばれるのではないかと思うのですが、どうですか?
渡邉:あれくらい巨大なラックを構えるとなると、Oracle Databaseが大量に稼働している環境でないと必要にならないのでは。日本のお客様でそれだけ使っているとなると、クラウド業者や大規模ユーザーなど限られてしまうような気がします。
谷川:確かにあのラックを見たときにはハイエンド向けなので「これはExadata専用か?」と思いました。
渡邉:一方であれはRMAN(リカバリーマネージャー)の機能をフル活用しています。RMANは昔からある機能ですがあまり知られてなかったので、オラクル技術者としては興味深いです。
石川:私も同じくExadataのバックアップ用だろうなと思いました。私たちはExadataにいかに弊社製品を組み合わせてご提案するかが勝負なので、「これでOracleは、バックアップまで持っていくの?」と焦りました(笑)。
岸和田:うちは対照的にExadataと組み合わせるものを自社では持っていなくて。バックアップは課題なので、Exadataと、あの「B」(*1)を組み合わせられるならいいですね。
谷川:サイズ的には、Dabase Applianceくらいのものがでればよかったのに。
(*1)あの「B」…Oracle Database Backup Logging Recovery Applianceのこと。ラリー・エリソン氏自らが命名したものだが、あまりに長すぎるため、「B」と呼ばれている。「B」の由来は、OOW発表時に公開された筐体のフロントパネルに、「B」という文字プレートがついていたためと思われる。
石川:そうですよ。小さいのならよかったのに。
岸和田:Database Applianceにしてもバックアップは課題なので、そのうち小さい「B」が出てきたりするのでは(笑)
谷川:あのバックアップの仕組みは、ソフトウェアで切り出してもそのまま使えますよね。それができれば、バックアップまで含め、オラクルでまとめる意味ではいいですよね。
渡邉:現状のものは、Exadataのバックアップ先としてはいいかもしれませんね。
谷川:12cの新機能しかり、今回発表のあった新製品など、今後どのような製品がいつごろから実際に市場で使われていくかが気になります。
石川:マルチテナント機能であれば、コンソリデーションで整理していくように提案できたらいいかなと思います。細かくて小さいものがあれば、まとめれば管理も楽になりますので。
渡邉:弊社はSPARCと12cを推していきたいと思っています。そんな中では、ロックの仕組みが変わるなど細かい発表が気になりました。とはいえ、12cから使える新機能は、良さそうだと感じています。
谷川:SPARCと12cの組合せというのは、アプライアンスではなくてもオラクル製品でまとめるメリットがあるということですか?
渡邉:3年前、オラクルがサン・マイクロシステムズを買収したときのOOWのテーマが「ハードウェアとソフトウェアの融合」でした。あれから3年が過ぎ、それが着々と進んでいるなと実感しました。
谷川:個人的にはSPARC版のSolarisには興味がありますね。せっかくサン・マイクロシステムズを買収したのだから、x86でLinuxよりもっとSPARC使えばいいのにと思うんですけど。
石川:ですよね!
渡邉:タイミングかしら。Exadataを出した後にサン・マイクロシステムズ買収となったので。SPARCの活用はこれからではないかと思います。
谷川:あまり目立っていませんでしたが、今回のOOWでExalyticsにSPARCベースの新モデルが出ましたよね。あれは、もっと推してもいいのに。
石川:ちょうどM10の拡販で「BI乗せましょうよ」など話していたところでした。だから(出し抜かれて)「出てるし!」と驚きました(笑)
渡邉:そういう意味でも、ExadataとSPARC SuperClusterの流れは気になりますね。
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