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Oracle Database 12c メッタ斬り!

最終回!―オラクルはどこへゆく?

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バージョンアップは怖くない?!

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 谷川:ライセンスでいうと、SE(Standard Edition)をたくさん持っているなら、マルチテナント化してEE(Enterprise Edition)1つにしてしまうほうがお得かもしれません。EEになれば、SEでオプションの機能が使えず無理していたのが、パーティションが使えて簡単になるねとか。そういうメリットもあるのかな。

 石川:数年後になると、いろいろ変わっているかもしれませんね。

 谷川:逆に「こうなると思っていたのに、そっちには行かなかったね」とか。ぼくは素人だから昨年OOWの発表を見て、これは大きな変化だなと感じたのだけれど、みなさんの話を聞くと既存の技術の延長線上にある予測できる技術だったんだと気づきました。それが、今のオラクルの強みなのかな。とはいえ、いざバージョンアップするとなれば検証が必要になるので、そこに不安はありますか?

 渡邉:感覚的には、11g R2のときのほうが変化は大きかったですね。それに比べたら、今回の変化はさほど大きくないという印象です。

 谷川:じゃあバージョンアップするとしても苦労はあまりないのかな。

 石川、渡邉:(!!)

 渡邉:スキーマ統合の延長と理解すれば、そんなに怖くないのですが。どうなのかしら。

 石川:まあ、いろいろとね(笑)

 渡邉:改善されていくと思います(笑)

 岸和田:似たような印象ですね。7から8のときはブロックの構造が変わるとか、10gのときにASMやクラスタウェアが出たとか、そういうのに比べれば変化は小さい。マルチテナント・アーキテクチャは、概念的な変化は大きいのですが、ほかのところは正常進化の機能なので。

 渡邉:話が飛びますが、個人的にはFlex ASMとFlex Clusterがちょっとこわいです。

 岸和田:そういえば、どこで使うんでしょうね。

 渡邉:コンソリデーションの話題がありましたが、12cは超巨大クラスタでの進化もしているんですよね。日本だとどこが使うのかな。まだそんなに試してはいないのですが。

 石川:私は「へえー!」としか見ていませんでした(笑)

 谷川:理論的にはものすごい多ノードができるようになるのかな。

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 渡邉:Hadoopとか詳しくないのですが、ああいう並列処理的な機能を実装したという印象です。

 谷川:はあーー、なるほど。

 岸和田:12cではないですがオラクルクラウド。富士通さんみたいにファシリティ持っていないと絡めないんですよね。オラクルさんのクラウドをリセールするとしても「ビジネスにならないよね」と思うのです。

 石川:アシストさんでもやっちゃえばいいじゃないですか。そのために、サーバー買ってくださいよ(笑)

 渡邉:似たような話だと、オラクルクラウドを通じて「アプリケーション開発してくれ」というメッセージは感じるのですが、いかんせんうちは開発業者ではないのでそこには絡めませんね(笑)

 石川:新しい技術がでると、自分たちのビジネスとどう絡めるか考えますね。

 谷川:IT全体の課題でもありますね。技術がサービス化すると、SIerなどの仕事がどこにシフトしていくのか。

 渡邉:あまりいい印象がなかったバックアップのロギングサービス。クラウドでも動くという話を聞いたので、もしかしたらリアルサイトを持たず何かのクラウドサービスだけを利用している中小企業さんが「でもやっぱり怖い」ということでバックアップだけオラクルクラウドを使うとか。そんな利用も考えられますね。

 石川:その時には、どれだけネットワーク回線があればいいのかな。

 谷川:基本的には通信するデータはData Guardと同等ですよね。安価な専用線くらいを確保すればいいのかな。

 渡邉:あとは、データセンターがこれを使うとかはありそうですね。

 谷川:あー、データセンターのオプションサービスとして、これでバックアップを提供するとか。

 渡邉:それは、ありえますよね。

 石川:CTCさんのデータセンターに置くとか。

 谷川:今やコンシューマ系では自動的に背後でバックアップをとってくれる形になってきています。そう考えても、ロギングで自動的にバックアップしていくのは理にかなっていますね。さまざまな新機能、新製品について、オラクルが発表している使い方以外にも、いろいろと工夫すればさらに便利になりそうですね。

 ***

▼谷川より▼

 さて、5回にわたってお届けした「Oracle Database 12cメッタ斬り!」。いかがだったろうか。

 今回の連載企画を通して、記者の立場から見えているものと、現場のプロフェッショナル・エンジニアが見ている観点がかなり違うことに改めて気付かされた。そういう意味では、誰もが認めるOracleのプロに登場してもらえた今回のメッタ斬りの記事で、12cの本質的な部分を明らかにするきっかけが提供できたのではと思っている。その12cの本質らしきところを真に理解するには、エンジニア自身が自らの手で確かめてみるのが、なんと言っても一番の早道だろう。
 
 今月上旬には12cの日本語マニュアルも公開され、アップグレード手順も公開されている。この記事を読んで興味を持った読者諸氏には、ぜひ、トライアルキャンペーンを通じて12cを試してみてほしい。

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Oracle Technology Networkでは、Oracle Database 12cのリリースを記念して、トライアル・キャンペーンを実施中です。 Oracle Database 12c 試用版ソフトウエアをお試しいただき、アンケートに回答していただいた方の中から、合計1,212名様にOracle Database 12cロゴ入りのスペシャルグッズをプレゼントします。Oracle Databaseを使用しているデータベースエンジニアの皆様、ぜひ挑戦してみてください!

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

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