ところでVisaってなんの会社?
ところで、Visaという会社はいったい何を提供している企業かご存じでしょうか。今回同行したVisa広報の方は、「大手クレジットカード会社と書かれることが多いんですが……違うんです」とひと言。実はクレジットカードを発行するのはあくまでイシュアと呼ばれる企業、そして加盟店に対する業務はアクワイアラーと呼ばれる企業が担当します。
ではVisaは?というと「決済ネットワーク」企業と呼んでほしいとのこと。世界200カ国を超える国と地域に、カード利用者と金融機関または政府、そして加盟店を結ぶペイメントテクノロジーを提供し、経済に密接した企業として存在しています。Visaが扱う情報は、カード取引に関する情報をネットワーク上でやりとりするのがVisaの仕事です。
2013年10月1日に開催されたVisa Global Security Summit 2013では、関連する多くのセキュリティ企業だけでなく、政府関係者、イシュア、アクワイアラーを含む多くの関係者が参加し、多数の専門的なセッションが行われました。さらに今回、Visaの数あるデータセンターのうち、東海岸に存在する「オペレーションセンターイースト」を見学でき、大変貴重な体験をしました。
このデータセンターでは物理的にもサイバー的にも何重ものセキュリティ機構が施されており、さすがは重要データを扱う場所だと感じました。「ペイメントネットワーク」の安全を維持するために、相当な力をかけていることが分かります。
今回、Visaのチーフ・エンタープライズ・リスク・オフィサーのエレン・リッチー(Ellen Richey)氏に、Visaが安全のために何をしているのかを聞きました。