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DBオンライン特別座談会:ただしいフラッシュストレージの選び方、使い方

フラッシュストレージをデータベースで活用するポイント

 谷川:優位性は速さだと分かりました。そのかなり速いストレージでデータベースを運用する際には、何か意識したほうがいいことはありますか?

 アラン:まずは「ディスクからフラッシュに置き換えるだけで速くなる」ということ。加えて、これまではハードディスクの遅さを前提としたキューイングなどのリミッタがOSやハイパバイザ側で設定されていましたが、フラッシュに置き換えればこうしたリミッタを外すことができます。そうすればフラッシュの良さがより生きてきます。

 谷川:ハードディスクを想定していたリミッタからは解放されると。

 アラン:例えば、Windowsだとサクサク動くのですが、Linuxだとカーネルレベルでキューイングなどハードディスクを想定した設定がいろいろとなされています。これらを外すと、性能向上するケースが多いです。

 岸本:それだとデータベースレベルのチューニングではないですね(笑)。

 アラン:そうですね(笑)。

 岡本:データベースサーバに対するOSカーネルレベルのチューニングですと、こういうことを考える場合がありますね。

 岸本:こうしたViolin Memoryの高性能をしゃぶりつくす為のカーネルレベルのチューニングも大事ですが、最大のポイントは、こうしたチューニングをせずとも「単純にハードを置き換えれば速くなる」では。データベースやアプリケーションを調整するとなると、人件費に直結しますから。装置を入れ替えるだけで、格段に効果が得られるのは効率的です。

 谷川:素人質問なのですが、ディスクが速すぎるとネットワークなど別のボトルネックが出てくることもあるのでしょうか?

 岸本:今後出てくるでしょうね。これまではハードディスクが(遅かったので)ボトルネックになっていました。ディスクが速くなれば次は違うものにボトルネックが移動します。移動先はCPUかネットワークでしょうね。

 岡本:そこまで負荷をかけられるアプリケーションがあるかが鍵ですね。ただ、いまはCPUがすごく余っているというアンバランスな状況があります。ディスクが速くなると余っていたリソース(CPU)が使えるようになり、バランスがよくなるのではないかと考えています。これは、我々が検証しながら得た印象ですが。

 岸本:今後アプリケーションがどのような負荷をかけられるようになっていくかは分かりませんが、もっともっとCPUを使いたいとなれば、私どものPRIMEQUESTが生きてくるのではないかと思います。

 谷川:例えばそれは、仮想化でたくさんのシステムをコンソリデーションするようなイメージでしょうか。

 岸本:そうですね。現在弊社PRIMEQESTでは筐体全体で最大80コア、今後はさらに増えていきます。

 谷川:仮想化でコンソリデーションすると、ディスクがボトルネックになるというのはよく聞きます。そこがフラッシュストレージで解消されるということですね。

 岸本:速いものを使うようになると、従来出来なかったことがいろいろなことができるようになるので、使い方そのものが変わってくると思います。

 谷川:Violin Memoryでディスクが速くなりネックが解消されたら、次に性能が欲しくなるのはどこでしょうね?

 岸本:それは、ユースケースにもよりますね。

 アラン:答えは1つではないでしょうね。フラッシュに置き換えることで、ようやくネットワークとCPUとディスクのバランスがよくなるというのが、最初でしょうから。その後、アプリケーションの特性によって、何処に性能が欲しくなるかは変わってくると思います。

 谷川:処理を増やすとか、アクセスを増やすとか、それによっても要求する部分は変わりそうですね。

 岡本:PRIMEQUESTの利点はViolin Memoryの高いI/O処理を生かせるパイプがあることです。なので、PRIMEQUESTとViolin Memoryがベストマッチとなると考えています。

 岸本:小さいPCサーバを1台Violin Memoryにつなげたところで、Violin Memoryの高性能を有効に活用しきれませんが、PRIMEQUESTならCPUもメモリもネットワーク帯域も大きいので、Violin Memoryの高性能によって、ネットワークとCPUとディスクのバランスが良くなると思います。さらにPRIMEQUESTは、CPU/メモリとネットワークをそれぞれ独立して増強出来るので、バランスが良くなった後さらに性能が要求される部分を増強する、といった性能面の全体最適が図れます。これは、データベースにはいいでしょうね。

 アラン:これまではサーバとストレージは別という考え方でした。PRIMEQUESTなら速いViolin Memoryと組み合わせて、仮想化の中にOracle Database等のデータベースサーバも入れられます。結果、いままでは物理サーバでなければ出来なかったことも、仮想化でできるようになってきました。この間、数百台もの仮想サーバでOracle Databaseを稼働させている環境にViolin Memoryを入れても全く問題なしでした。

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フラッシュストレージのコストメリットをどう評価すればいいのか

 谷川:ディスクのところで多少コストがかかっても、圧倒的に性能が上がればトータルではコストが下がる可能性はありそうですね。

 岡本:十分あります。従来CPUが遊んでいたのを有効活用できるようになります。CPUの数はサーバの数でもあるので、ストレージ性能を得るためにストレージ装置の分離やそれと連動して分散化していたサーバの台数を、ストレージ装置の集約化とそれと連動してのサーバ集約で減らせられれば、それだけでもコスト削減になります。現実的にはサーバよりもソフトウェアのライセンスの部分が大きいと思います。余計なサーバ台数を減らすことでソフトウェアライセンスを減らせれば、かなりのコスト削減につながります。後は、電力消費量削減にも、おおいに効いてきます。

 谷川:Violin Memoryの管理面はどうですか?

 岡本:むちゃくちゃシンプルです。むしろ従来のSANストレージ装置より簡単です。先日納めたお客様は「普通のストレージより簡単だね」と言っていました。「フラッシュを使いたい」だけではなく、運用のシンプルさは導入の決め手となります。管理が楽なことも、最終的にはコスト削減につながるはずです。

 谷川:管理の手間という意味では、従来はストレージをチューニングするというのもありますね。

 岡本:一般的なストレージだと適切なRAIDを選択するかデータ配置の分散化するかして、冗長性や効率性、そして性能を調整します。Violin Memoryでは、そうした手間が一切なくなります。設計の段階で考えなければいけないのは、必要な容量とその割り当て方だけになります。

 谷川:そうなると欲しい容量と値段さえ合えばOKだと。

 岡本:近年ではギガバイトあたりの単価が下がっています。実際の価格を見ると、フラッシュがそんなに「高い」という印象を持つことはないと思います。

 アラン:だんだんディスクとフラッシュの値段が近づいてきているので、何年か先にはフラッシュの値段がディスクを下回る可能性もあると思います。

 谷川:将来的にはハードディスクはストレージとしてではなく、バックアップ媒体になるかもしれませんね(笑)

 アラン:そうですね。将来データセンターはシリコンだけになるというのが弊社の考えです。ハードディスクも現在のテープのようにアーカイブ用途になるかもしれません。ディスクに合うソリューションも残るかと思いますが、今後プライマリーのデータはフラッシュに移行するでしょう。

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

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