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省電力ITプラットフォームの取り組み

「REAL IT COOL PROJECT」により顧客IT環境の消費電力50%削減を目指す

2002年から「IT、で、エコ」というコンセプトを打ち出し、環境経営の実現を目指しているNEC。クライアントのデータセンター環境でのCO2排出量の削減に対し、省電力プラットフォーム、省電力制御ソフトウェア、省電力ファシリティサービスの3つの側面か「REAL IT COOL PROJECT」という省電力への取り組みを策定し取り組んでいるという。(IT Compliance Review vol.7より転載)

省エネ製品の提供と活用でCO2を削減

 NECでは、環境経営の実現のために、公害対策、製品の鉛フリー、エネルギーや資源の利用削減など自身が環境に配慮した企業活動をすることに加え、NECが提供する製品の利用でユーザー企業が地球にやさしい活動を行うという、2つに注力している。

日本電気株式会社 ITプラットフォーム販売推進本部
宮崎智美 氏
日本電気株式会社 ITプラットフォーム販売推進本部 宮崎智美 氏

 「1970年代から公害防止や環境保全には、全社的に対応してきました。2002年という早い時期から『IT、で、エコ』というコンセプトを打ち出し、ITとエコを結びつけた考え方についてはずいぶん早い時期から言い続けてきました」と語るのはITプラットフォーム販売推進本部 統括マネージャーの宮崎 智美氏。

 NECではIT機器メーカーとして早い段階から環境保全に着手し、ITとエコを結びつけた活動も他社よりもかなり早くから取り組んできたと言う。

 しかしながら、IT機器の省エネによるCO2削減に注目が集まってきたのは、ここ1~2年のこと。これについて宮崎氏は、「ITの活用は、いかに生産性を拡大するか、また、ITを活用して新たなビジネスチャンスを実現できないかといった目的で検討されることに重点がおかれていて、CO2をマイナスするといった側面にまでは、お客様の目が向かなかったのかもしれません」と分析する。

 ITの活用することで仕事の進め方が変わり、CO2の削減にもつながる。たとえばビデオ会議システムを利用すれば、出張が減り人の移動のためのエネルギー消費が削減できる。ペーパーレスになれば、紙の消費が減りCO2削減につながる。オフィスサプライチェーン管理のシステムを導入すれば、調達と物流が最適化され部品や製品などの物の動きにかかわるエネルギーを削減することもできるだろう。

 しかしながら、こういったITを活用するために使われるCO2がある。製造業であるIT機器メーカーは、自社の工場での組み立て製造や、部品・製品の輸送などのさまざまな生産活動にエネルギーを使用しCO2を排出する。またこれらの製品を利用すれば当然ながら顧客環境でエネルギーが消費されCO2が発生する。生産活動のCO2排出量よりも、製品を利用する多くの顧客から排出されるCO2量がはるかに大きくなる。

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省電力ITプラットフォームへの取り組み

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