SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

Data Tech 2022

2022年12月8日(木)10:00~15:50

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

きちっと儲かるエンタープライズ2.0~Web新世代ための情報基盤構築ガイド

ツンデレでやさしく読み解くエンタープライズ2.0入門(後編)

第1回


 「エンタープライズ2.0」を「Web2.0」に続く単なるバズワードと考えてないでしょうか?  本連載では、単なる技術紹介にとどまることなく、エンタープライズ2.0の本質をビジネス視点で掘り下げることで、企業利益につながる活動として紹介してゆきます。まず第一回目は入門編ということで、エンタープライズ2.0の周辺で起こっている事象からみていくことにします(前編はこちら)。

エンタープライズ2.0は時代が求める必然

 すでに述べたように、現場部門によるボトムアップのアプローチだけでは、継続的な人的、物的、制度的支援が得られずにお蔵入りしてしまう危険性が高くなります。ましてや、企業全体を動かしてワークスタイルを変革することなどできません。

 そのような状況で悩む方にとって最適なパートナー候補がいます。それは、これまで運用してきたメールやグループウェア基盤の老朽化で悩むインフラチームの方々です。形のないソフトウェアに「老朽化」という表現を使用しましたが、事実、5年以上利用している環境では、動かしているハードウェアが物理的に壊れたり、リース切れになったりしますし、さらにソフトウェアの保守サービスが終了してしまうということが起こってきています。もしそうであればソフトウェアをバージョンアップすればよいではないか、という話もありますが、提供されるサービスが大きく変わるわけではないため、そのためのライセンスや工数にかかるコストを正当化できず、身動きがとれなくなってしまっているのです。

企業内におけるエンタープライズ2.0の構図

 そのような状況の中、Web2.0的な目新しさは、何度もバージョンアップ提案をしながら費用対効果の壁を乗り越えられずにいた彼らにとって、希望の光となっています。

 ぶちあたる壁が高いのは当然で、このような全社情報共有基盤システム更改プロジェクトを1,000人を超えるような大企業で行うと、ハードウェアやシステム構築コストを含め、数億円かかるプロジェクトになる可能性があります。しかし、投資判断を行うトップも、システム更改の必然性を理解していないわけではなく、いまやらなければならないその理由を求めているだけなのです。社内だけでなく世の中でもホットになっているWeb2.0への取り組みは、競合が先に取り組んで事業上の成果をあげることを恐れ、重い腰を上げるきっかけとなるのです。

 ビジョンや業務面でのあるべき姿を現場部門が描き、システムとしての堅牢性や可用性をインフラチームが実現できれば、非常に強力なタッグになります。今、エンタープライズ2.0という概念に期待と注目が集まっている背景には、このようにいくつかの状況が重なった好機にある企業が多いという事情があります。

成功の鍵はツンデレにあり

 さて、このエンタープライズ2.0の取り組みを実践する上で重視すべきポイントは、「ツンデレ」というキーワードに含まれています。「ツンデレとは?」という方は、定義の詳細を語ることはビジネス記事として適切でないと思いますので、お手数ですが各自で検索してみてください。ここでは既知のこととして話を進めます。

 字面の通り「ツンデレ=ツン+デレ」なのですが、まず基本は「ツン」であるというバランス感覚が重要です。エンタープライズ2.0の概念には、先ほどの説明にある全社情報基盤の堅苦しく「ツンツン」したやや小難しい話と、Web2.0的なやわらかめの「デレデレ」した話が混在していますが、企業内の業務も組織も、ワークスタイルもその構成要素のほとんどが旧態依然とした1.0的世界観のままであるため、それを支える企業内のシステムも基本はツンツンしていてしかるべきです。残念ながら世の中はメディアが騒ぐほどには2.0化していないのが実情です。

 もう一つ、ツンデレの概念から得られる示唆として、メリハリの重要さがあげられます。ツンツンとデレデレのギャップの大きさがツンデレの萌えの源泉とされています。それぞれの状態でのメリハリがはっきりしていることが重要で、どちらともつかない態度はツンデレキャラとしての魅力を弱めてしまいます。このメタファになぞらえると、ツンツンの面では権限管理やセキュリティ、スケーラビリティの確保など押さえるべき点をはずさずに、デレデレの面ではエッジの効いたオモシロイ要素を抽出して組み合わせることがサービスの魅力度を向上する鍵になります。

 実際のビジネス環境では、業務や経営課題に根ざした基本機能がしっかりしていて、使っていくとややおもしろみのある気の利いた機能がついクセになる、というあたりがバランスのとれた落としどころでしょう。例えば、「全社で使えるブログ」ではなく「ブログの使いやすさを抽出して組み込んだ全社情報基盤」が目指すべき方向性といえます。バランスとメリハリが重要です。

次のページ
業務よりの情報基盤とWeb2.0的新サービスのバランス・メリハリ

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
きちっと儲かるエンタープライズ2.0~Web新世代ための情報基盤構築ガイド連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

砂金 信一郎(イサゴ シンイチロウ)

マイクロソフトでクラウドコンピューティングやWebサービスを中心とした啓蒙活動を行うエバンジェリスト。過去のキャリアを活かし、ソフトウェア技術者とマーケター、さらに戦略コンサルタントの顔を使い分けながら啓蒙活動を展開。日本オラクルにおいて、ERPから情報系ポータル、新規事業立ち上げまで幅広く経験。その後、ドイツ系戦略コンサルティングファームであるローランド・ベルガーにて、自動車メーカーを中心に、各種戦...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/7 2007/08/06 15:30

Job Board

PR

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

2022年12月8日(木)10:00~15:50

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング