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今データセンターで何が起きている? Software-Defined Data Centerとは

edited by DB Online   2015/08/25 06:00

ネットワークやストレージを”ソフトウェア”で提供する意味

 Software-Defined Data Centerはサーバー、ネットワーク、ストレージそれぞれのコンポーネントをソフトウェアで提供する事によって実現されます。サーバーのソフトウェアでの提供についてはすでにサーバー仮想化に関する情報が多くありますのでそちらをご参照ください。

 今回取り上げるのはまだ新しいネットワーク、それからストレージのソフトウェア提供です。

セキュリティの観点からも注目!「Software-Defined Network」とは?

 ネットワークをソフトウェアで提供することのメリットは何でしょうか?現在ネットワークは物理的な配線、データセンター内でのネットワーク関連H/Wの設置、設定などの作業完了後に利用可能になります。その後も構成変更・追加の度に同じ作業が必要になります。

 「物理的なタスク」の削減が非常に大きな効果があることは想像するまでもありません。また、ネットワークがつながらなくてはアプリケーションが利用できませんから、ネットワークはまさに生命線です。

 このネットワークのダウンが発生する原因の最も多い理由はなんと「ヒューマンエラー」なのです。ネットワークをソフトウェア化することで、人手での作業を減らしたり、「実績のある構成」を簡単にコピーしてミスを防いだり、ソフトウェア自身で実際の構成変更前に疎通をチェックさせたりすることでネットワークダウンの原因として最も多いヒューマンエラーを大きく減らすことができます。

 この分野はセキュリティの観点からも注目を集めています。ソフトウェアで実現されたファイヤウォールをデータセンターの出入口だけではなく、データセンター内にも数多く配置することでウィルスやマルウェアの侵入を防ぐだけでなく、万が一侵入を許してしまった場合でもその内部拡散や外部への情報送信を防ぐことができるのです。

いま最も注目株!「Software-Defined Storage」とは?

 現在最も注目、そして投資が集まっている分野はストレージです。ストレージをソフトウェアで提供し、物理的なタスクを削減するということはもちろん一つの要因ではあるのですが、それ以上に従来からあるストレージはアーキテクチャ上の制限から昨今の動的なデータセンター内において様々な意味で足かせとなっています。

 この問題を解消しようという試みは従来からのストレージベンダー、そして新生のストレージベンダー、そしてソフトウェアベンダー、更にはSSDやPCIeカードとして提供されているフラッシュメモリを生産している半導体ベンダー、更にはネットワーク関連のベンダーまでも巻き込み、様々な解決のためのアプローチが行われています。

 もっともデータセンターストレージ周りで頭を悩ませる問題は各々のアプリケーションごとにストレージやバックアップ、構成に対する要求が異なり、環境内に様々なストレージを混在させなくてはならないという問題でしょう。

 サーバーの仮想化によって非常にシンプルなサーバーハードウェア構成が実現できているのにもかかわらず、ストレージはデータベース用、メールサーバ用、仮想デスクトップ環境用、などなど、それぞれのアプリケーションの要件から様々なストレージハードウェアを併用することになり、ベンダーが異なっているということも少なくありません。

 縦割りになったシステムのサイロを統合することで管理の負荷やコストを低減しようとサーバー仮想化を導入したのにもかかわらず、現在はアプリケーションの要件ごとのストレージシステムが乱立してサイロを形成することになり、本来目指していた統合が充分には行えないという事態に陥っているケースも少なくありません。

 次回以降、この問題をさらに掘り下げ、現在行われている様々なアプローチを解説していきます。



著者プロフィール

  • 三好 哲生(ミヨシ テツオ)

    株式会社ネットワールド マーケティング本部所属 VMwareを中心とする仮想化・クラウド関連製品・サービスのマーケティングを担当 マーケティング企画立案、セミナー講師などの傍らフィールドでのマーケティングも。 趣味はスキューバダイビングで、マイブームは子供と遊ぶこと。 共著『できるPRO VMware vSphere 6』(インプレス)

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連載:Software-Defined Data Center×データセンターストレージの新常識
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