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Oracle Super ClusterはじつはSPARC版Exadataだったのか

  2011/10/25 00:00

先週も、Oracleの発表会が目白押しだった。DB Onlineでもその中の1つ、Oracle Database Firewallのニュース記事が掲載されている。ニュース記事にはしなかったものの、興味深かったのがSPARC T4プロセッサとそれを採用しているOracle Super Clusterの発表だった。両方とも先日のOracle OpenWorld(OOW)までにすでに発表済みのものであり、その日本での対応が改めて伝えられた。

Super ExaかExa Clusterか

先週も、Oracleの発表会が目白押しだった。

DB Onlineでもその中の1つ、Oracle Database Firewallのニュース記事が掲載されている。ニュース記事にはしなかったものの、興味深かったのがSPARC T4プロセッサとそれを採用しているOracle Super Clusterの発表だった。両方とも先日のOracle OpenWorld(OOW)までにすでに発表済みのものであり、その日本での対応が改めて伝えられた。T4プロセッサの性能にはOracleは大きな自信をもっているようだ。IBM Power 780と比較した場合、SPARC T4-4サーバーのパフォーマンスはデータ・ウェアハウス性能においてソケットあたり約2.4倍、コストパフォーマンスでは33%優れていると、ライバルを意識した発言が再び飛び出していた。

このT4プロセッサを使ったEngineered Systemsとなるのが、Oracle Super Clusterだ。これ、見た目はOracle Exadataとそっくり。扉に"X"が書いてあるのがExadataで、"S"がSuper Cluster。OOWで紹介していた際には、この上で稼働するOSについては言及があったが、どのような形でデータベースなりミドルウェアなりが組み込まれているかについては、あまり説明がなかった。むしろ「汎用サーバー」であることが強調され、これまでSPARC Solarisの上で稼働しているアプリケーションは、「すべてそのまま動かすことができる」ということが強調されていた。

じつは、この汎用性の部分が強調されてしまうと、ソフトウェアとハードウェアを一体化して提供することで大きなメリットを発揮するEngineered Systemsとしてはいかがなものかと思っていた。つまり、製品の組み合わせを検証する手間が、結局は発生してしまうのではと思っていたのだ。そこで今回、発表会の際にその点について質問してみたら、Oracle Super ClusterにはあらかじめOracle DatabaseもOracle Fusion Middle wareも組み込まれているとのこと。実際に利用する際には、使う分のライセンスを契約すれば、これらのソフトウェアはすぐに利用できるようになっているのだ。

つまりは、Super ClusterはSPARC版のExadataにもExalogicにもなり得る存在だったというわけ。なぜこれを"Super Exa"とか"Exa Cluster"とか呼ばなかったは分からないが、中身的にはそう呼んでもおかしくない存在なようだ。OOWで話を聞いて以来、なんだかこのSuper Clusterの存在が中途半端ではっきりしないなぁと思っていたのだが、今回の発表会でやっとそのポジショニングがはっきりした。疑問はため込まずに、早めに解決すべきだなと思った次第。

NoSQL系データベースもニュースが続々

NoSQL系のデータベースの話題もここ最近は多い。Apacheソフトウェアファウンデーションが、米国時間の10月18日に、オープンソースの分散データベース管理システムの最新版「Apache Cassandra 1.0」を公開している。もともとはfacebookがその技術をオープンソースとして公開し、現在はApacheのプロジェクトとして開発が進められている。Twitterなどの大規模なサイトでの利用もあり、NoSQLの中でも注目の製品の1つと言えるだろう。その製品が今回1.0という正式な製品としてのリリースを迎えたことになる。

もう1つ、NoSQLデータベースRedisもメジャーアップデートしRedis 2.4.1が公開された。RedisはC言語で記述されたキーバリュー・ストアで、すべてのデータセットをメモリ内に読み込むため「危険なほどのスピードで動作します!」とドキュメントに記載されているくらい、高速性が売りのNoSQLデータベースだ。見方を変えればもう1つの流行であるインメモリデータベースとも捉えられる。これもまた、今後注目しておきたい製品の1つと言えそうだ。

アシストがPostgreSQL 9.1に対応した支援サービスを提供

17日には、アシストがオープンソースデータベースの新版「PostgreSQL 9.1」に対応した支援サービスを提供するというニュースもあった。PostgreSQLの最新版に対応する製品サポートを、アシストが独自に展開するわけで、企業にとってはこういったサービスがないと「安い」という理由だけでオープンソースの製品を採用することはなかなかないのが現実。

アシストは、Oracleのデータベースについては、日本オラクルの法人ができる前から携わってきた会社。日本におけるデータベース製品のインテグレータとしては、老舗中の老舗と言えるところだろう。データベースに精通している彼らが、顧客に対しどういう基準でOracleやPostgreSQLを選択し提案するのか、機会があれば一度話を聞いてみたいなと思うところだ。

 



著者プロフィール

  • 谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

    EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーター かつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジ...

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