発表では、国内のIT関連産業は欧米と比較し給与水準が低く、それは生産性の低さから生じていると考えられているという。ビジネスにおいてITの重要性が増している中でこの状況は、日本の国際競争力を低下させる要因になっているとしている。
このような状況を改善するため、TIS、リアルグローブなどの数社ではITシステムの中で主にIT基盤に関わる領域へ「IaC」を活用することでシステムインテグレーターの労働生産性を向上させる団体「IaC活用研究会」を設立した。
IaCは、自動化、バージョン管理、テスト、継続的インテグレーションといった、ソフトウェア開発のプラクティスをシステム管理に応用するための方法論で、コードによるインフラの構成管理により、複数の同環境のサーバの同時構築やコード化した手順書をバージョン管理システムで管理したりすることが可能になるという。
「IaC活用研究会」は、参加するエンジニアが自身や各社の「IaC」や生産性向上の取り組みを共有するとともに、「IaC」関連ツールに関する技術や知識、ノウハウを習得しエンジニアの生産性の向上に寄与することで、働き方の変化を促していくことを目的としている。
当初目標としては、「IaC」を活用しての長時間労働の削減を目指し、エンジニアが働く上で次のような関連項目の効果指標を検討・評価し活動していくという。
- 個人時間活用(家族サービス、自己研鑽、エンターテインメント等)へ関連と効果
- 業務効率と品質の向上効果
■参加企業
- 主幹事:TIS
- 共同運営:サイオステクノロジー、リアルグローブ
- 協賛企業:レッドハット、エーピーコミュニケーションズ、インターネットイニシアティブ、ネットアップ、日本OpenStackユーザ会、オープンソース活用研究所