2017年は市場規模8,849億円、前年比成長率8.9%と高い成長が持続
発表によると、2017年の国内ビッグデータテクノロジー/サービス市場は、前年比8.9%増の高い成長率を記録し、市場規模は8,848億8,900万円となった。従来から進んでいたパブリッククラウドの活用に弾みがついており、PaaSサービスの売上を計上するBDAソフトウェア市場やITサービスを計上するBDAサービスの市場に好影響を与えている。
BDAテクノロジー/サービス市場規模は、2022年に1兆5,617億3,100万円となり、年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は12.0%になるとIDCでは予測している。この期間の市場の成長は、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)に向けた意思決定中心型のアプリケーション開発になる。
IDCでは、DXのためのアプリケーション基盤のアーキテクチャとしてDXプラットフォームを提唱している。DXプラットフォームは、データマネジメント/ガバナンス、分析/AI/自動化などのBDAテクノロジー(インテリジェントコア)を中核に据え、企業の内部と外部のプロセスを結び、デジタルビジネスにインテリジェンスとアジリティをもたらし、その成功をサポートする。
ITサプライヤーは専門性を活かしつつ、プロアクティブなDX支援サービスへ取り組みを
IDCでは、企業のDXの推進がBDAテクノロジーの活用に直結すると予測している。また、DXアプリケーションの開発は、企業個別のビジネスモデルに適合するように個別開発になるため、BDAテクノロジーを活用するためのITサービスの成長に大きなアップサイドが期待できるとIDCはみている。
IDC Japan ソフトウェア&セキュリティ シニアマーケットアナリストである草地慎太郎氏は、「BDAテクノロジー/サービス市場はビジネスのDXに向けた企業個別のアプリケーション開発により、ITサービス市場の高成長が予測されている。ITサプライヤーには自らの持つデジタル技術の専門性を活かしつつ、資本提携や企業の合弁などを視野に入れたよりプロアクティブなDX支援のサービスの取り組みが求められる」と分析している。
今回の発表は、IDCが発行したレポート「国内BDAテクノロジー/サービス市場予測、2018年~2022年」にその詳細が報告されている。