Adobe(以下、アドビ)は米現地時間9月23日、Adobe Acrobat Readerモバイル版アプリの新機能「Liquid Mode」を発表した。
Liquid Modeの機能について
アドビが行った調査によると、モバイルデバイスでの文書の閲覧を「不満足」と感じている日本人は回答者の60%に上り、その理由として「文字が小さすぎる(54%)」、「ピンチインやズームアウトする必要がある(42%)」、「読み込みに時間がかかる(33%)」などが挙げられた。一方で、約80%の人がより簡単に書類が閲覧できるようになれば、モバイルデバイスを活用して仕事をすると回答したという。
こうした背景を踏まえアドビは、iOS、Android、そしてGoogle Play ストアを利用できるChromebookを含めたAdobe Acrobat Readerモバイル版アプリに、Liquid Modeを搭載。本機能は、デスクトップやブラウザにも近々搭載されるという。なお、日本語版の対応は、来年以降を予定している。
Liquid Modeを使えば、テキストや画像、表の大きさを、小さなモバイルデバイスの画面に合わせて自動的に組みなおすことができる。また、自動的に目次を生成する機能や、文章の段落を折りたたんだり拡張したりする機能、文字検索機能も搭載されている他、フォントサイズに加えて、文字や行間のスペースもより読みやすいものに変更可能としている。
未来のPDF
アドビは、アドビの提供するあらゆるドキュメント関連製品・サービスにAdobe Senseiを組み込むことを未来のPDF構築に向けた取り組みの中核に据えているという。
PDF自体に変更を加えず、PDFの内容を閲覧、抽出できる本機能は、データベース、PC、モバイルデバイスおよびWeb上に格納された数兆個のPDFの分析や活用に役立つ機能だとしている。