アトラシアンは、2021年のITソフトウェア業界のトレンド予測を発表した。
昨年来の新型コロナウイルス感染拡大の影響によって世界中の企業で働き方の改革が急務となり、ITツールの導入が急速に進んだことで、ソフトウェア企業の重要性が高まったという。これを受けてアトラシアンのリーダーが、それぞれの視点から2021年のトレンドを予測した。
1.「デスクでの8時間労働は過去の慣習となる」ワーク・フューチャリスト ドム・プライス氏
2021年も昨年に引き続き、日本を含めて世界でリモート・ワークなどの新しい働き方が企業文化として普及してくるとみています。長期的には、決められた時間にオフィスでデスクワークをするような旧来型の慣習から、ITツールを駆使したより柔軟で包括的な働き方に本格的に移行していくことになるでしょう。
2.「ソフトウェアの自動化が不可避になる」プラットフォーム責任者 マイク・トリア氏
ITインフラをクラウドに移行し、マイクロサービス・アーキテクチャを採用するエンジニアリング組織が増えるにつれ、扱いの難しい分散型システムを管理する方法を見出すことが課題になる。また、今まで新しい取り組みとみなされてきた自動化ツールは、2021年には不可避になるでしょう。
3.「強力なエコシステムなしでSaaS企業の存続は不可能になる」CTO シュリー・ヴィシュワナート氏
ソフトウェア業界の統合が進むにつれて、エコシステムは一段と重要になるでしょう。実際、ユーザーは複数のプロバイダーのサービスを利用しています。ソフトウェア企業が成功するためには、自社製品が他社のものとうまく連携し、機能することを念頭におく必要があります。しかし、エコシステムが拡大するほど、脆弱性が課題となり検知するのが難しくなってきます。エコシステム全体に渡って最高レベルのセキュリティとプライバシー管理を提供し続けることが以前に増して重要となるでしょう。
4.「データとプライバシーの規制強化がAIと機械学習モデルに多大な影響を与える」CTO シュリー・ヴィシュワナート氏
データ管理への投資は、AIや機械学習システム構築を成功させる上で重要になるとみています。より優れたデータ管理のフレームワーク、プラットフォームやシステムを備えた企業が、効果的なAIや機械学習のツールを構築する競争において優位となるでしょう。
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